暁 〜小説投稿サイト〜
Sword Art Rider-Awakening Clock Up
裏切り
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回しながらカブトとなった俺に打撃攻撃を仕掛ける。

しかし、そんな攻撃などまるで効かないとばかりに身動き1つしない俺は、ベルトの後ろ腰に装備された武器《カブトライザー》を片手に取る。刃が上下に開き、銃形態(ガンモード)となったカブトライザーを構え、至近距離から銃撃した。

ビシュ!

その一撃でよろけるホタル怪人。

俺は余裕で近づきながらガンモードの先端で狙いをつけ、連射した。

ビシュ!ビシュ!ビシュ!

「キシャアアアアア!!」

銃撃でズタズタになっていくファイアフライは虫のような咆哮を上げた途端、高速移動能力(クロックアップ)で消えた。

「またクロックアップか」

ホタル怪人はクロックアップしながら背中に激しい突進攻撃をした。

ドン!

後ろから突進された俺は前に倒れ込んだが、すぐに手を突っ張りながら立ち上がり、クロックアップ状態のファイアフライを目視した。

クリサリスフォーム時のメリットは防御力とパワーが高いことだが、クロックアップができないというデメリットがある。

しかし、ビートライダーには状態に関係なく思考や感覚といったものでクロックアップ状態の物体を認識することができる能力が備わっている。どれだけ速く移動しようと、敵は必ずそこに存在する。今も自分の眼を駆使してファイアフライを捉えている。

直立した俺は、カブトゼクターに設置された角レバー《ゼクターホーン》を左手の親指で軽く押した。ビビビ!というアラームのような音が鳴り響き、上半身のクリサリスアーマーが続々と浮き上がる。やがて顔部分のアーマーが浮くと、半端に引かれたゼクターホーンを右手で掴んだ。

「キャストオフ」

宣言するように単語を発し、レバーを右側に展開した。

【Cast Off】

わずかに浮いていたアーマーが飛散し、その破片がファイアフライに命中。クロックアップを中断してみせた。

【Change Beetle】

(あご)を基点にY字型の角が顔に起立し、青い複眼(ふくがん)が一瞬ピカッと光る。

カブトの第2形態__《クイックフォーム》。

ファイアフライは再びクロックアップして消える。

「クロックアップ」

【Clock Up】

電子音が轟音の如く鳴り響き、相手を追い抜くようにカブトの全身にスピードが駆け巡った。

そして世界が__静止した。

加速の中に飛び込み、音が消え、聞こえるのはオートマトンと自分の打撃音だけ。誰にも見えない超光速世界で、カブトとファイアフライによる対決が行われた。

ドガッ!ガツッ!ドガガッ!

鍛え抜かれた格闘技術を駆使して、ファイアフライの胸板に連続パンチを喰らわせる。

不意に、ファイアフライが発光球体の付いた
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