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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
裏切り
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の脚で立つ人型モンスターの姿があった。
「……ッ!!」
見た瞬間に俺は絶句し、鋭く息を呑んだ。
眼を丸くしながらも改めてモンスターを凝視した。
全身ほとんどが黒と黄緑色。背中に、いかにも堅そうな
甲羅
(
こうら
)
を背負ってる。右手にはサッカーボールと同じくらいの大きさを持つ球体が付いている。ホタルとよく似た外見と特徴を持つそのモンスターの右手の球体は、おそらくホタルの発光器官だろう。
最初はあり得ない、と思いたかったが、目の前の現実から眼を背けることもできなかった。
粒子体となってネットワーク内を移動し、現実世界へと行き来することが可能な電脳有機体__《オートマトン》がSAOにやって来た。
できれば眼を背けたかったが、見てしまった以上、認めざるを得ないだろう。俺は誰よりもオートマトンを知っている。怒りと憎しみ、悲しみと恐怖を撒き散らす害虫達を、永遠に忘れることはできないだろう。
グルルルゥ!
奇怪な鳴き声を発するホタル怪人、《ファイアフライ・オートマトン》が俺に飛び掛かろうとした。
その
拍子
(
ひょうし
)
に、何もない空間が当然歪み、そこに水面波のようなワームホールが現れた。
ワームホールから飛び出してきたシステム外の存在……《カブトゼクター》が、ビューと翅音を鳴らしながら飛び回り、俺に飛び掛かろうとする寸前のオートマトンを攻撃した。
胸板にカブトゼクターが打ち当たった途端に火花が散らせ、ファイアフライは後方へ飛ばされ地面に落下した。
グルゥルゥルゥ!!
最初より勢いが増した鳴き声を放ち、崩れた体勢を直しながら立ち上がる。
同時に、カブトゼクターが円を描くように俺の周りを飛び回る。右手を上げ、カブトゼクターを掌で受け止めた。次いで、銀色に輝くベルト__《ゼクターバックル》が腰の体内から押し出されてくるように巻かれた。
そのベルトを見た途端、ファイアフライは「グルゥ!?」という驚愕な悲鳴を上げた。
「お前の考えていることはわかってる」
俺はホタルのオートマトンに対し、告げた。
「この世界でなら、俺は変身できないと思ったんだろうが、とんだお
門
(
かど
)
違いだったな。俺が《来い》と思いさえすれば、ゼクターはどこにでも現れる」
告げ終え、俺は手にしたカブトゼクターを顔の前方にまで掲げ、
「……変身」
静かに叫び、ベルトにセットした。
【Henshin】
電子音声が鳴り響き、無数のナノ粒子が全身を包み込んでいき、未知の金属で構成された鎧が装着される。
スマートな下半身とアンバランスな《クリサリスアーマー》を纏った上半身__《ビートライダー・カブト》に変身した。
変身完了後、タイミングを狙うかのようにファイアフライが両腕を振り
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