暁 〜小説投稿サイト〜
Sword Art Rider-Awakening Clock Up
裏切り
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明らかに違う。プレイヤーの死亡エフェクト。

つまり、10匹以上のネペントに囲まれていたコペルが、ついに力尽きたのだ。

「………」

それでも振り向こうとせず、周囲の敵を倒すことだけに集中した。

残った最後の2匹を立て続けに屠り、それでようやく後ろを向く。

最初の標的を仕留めたネペント達が、血に飢えた気配を俺に集中させた。その数、7匹。コペルはあの状況から少なくとも5匹を倒したことになる。最悪の瞬間に悲鳴を上げなかったのは、余裕があったのではなく、元ベータテスターとしての自信があったからだと思う。

「……終わったな」

ネットゲームを《ログアウト》した者、あるいは死んだ者に対しての台詞を口にして、俺は剣を正面に構えた。7匹のうち右側の2体が腐食液噴射のモーションに入りつつあることを察知した俺は全力でそちらにダッシュし、チャージ中で停止している敵を一息に片付けた。

残る5匹を、続く25秒で仕留め、戦闘は終わった。

戦闘終了後、キーアイテムを持って《ホルンカの村》に戻ろうとする途中、一瞬だけコペルが消滅した場所を眺めていた。その場所には、コペルが装備していたスモールソードと円盾が落ちていた。

彼は、この浮遊城アインクラッドで数時間戦い、そして死んだ。正確には、HPをゼロにして、仮想体(アバター)を四散させた。しかし、現実世界の日本のどこかの街、どこかの家に横たわり、あのアバターを操作していたはずの見知らぬ誰かが本当に死んだのかどうかを確かめるすべはない。俺にできるのは、コペルという名の剣士を見送ることだけだ。

だが、俺はコペルを哀れみに思ってるわけではない。

人は誰でも、常に自分のことだけを考えてる。SAOより以前の戦いで俺が散々味わってきた、心の影に潜む《闇》。その闇が存在する限り、人は本当の意味で助け合いなどしない。誰かと共に過ごそうと、共に戦おうと、そこにあるのは自分1人だけだ。

しかし、キーアイテムを持って村に帰ろうとした途端、

「ッ!?」

予想外の事態が発生。

近くにある林の陰から一瞬、奇妙な影を目撃した。

俺は瞬時に剣の柄を握り、いつでも剣を抜けるように準備した。

コぺルのように途中からクエストに参加した別のプレイヤーか、それともネペントの残党か。辺りを見回すが、何も見えない。しかし、何か異様な気配を感じていた。

「……隠れてないで出てこい!」

相手に呼び掛けてみたが、返事の一言も返ってこなかった。その理由は、俺が感じてる相手の気配が、現実世界で覚えのある気配だからだ。

気配を頼りに、暗闇に満ちた草地に眼を向けてみると、(おぼろ)にかすむ影が見えた。

……高速移動(クロックアップ)……後ろか!!

咄嗟に振り向くと、2本
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