第十四章
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われたりもしますがそうではないと思います。彼はライダーに変身できなくともライダーなのです。心でライダーになり人間になる、平成ライダーのテーマをこれ以上はないまでに表わしています。
この彼が見せるものは笑える場面だけではありません。非常に重いものも多くあります。不器用であってもそれでも前を向いて戦う、それこそが橘なのです。
三人目は上城です。彼はどうしても強いライダーとは思われないです。パワーアップもしませんし終盤まで迷走しています。何をしたいのかわからない状況でした。嶋ことタランチュラアンデットとの闘いは何だったのかと思う程です。
しかしそれは決して無駄ではありませんでした。タイガーアンデットとの出会いと闘い等から彼は知っていきました。そして心の中で再会した嶋に微笑みと共にようやく自分を使いこなせるようになった、と言われスパイダーアンデットを生身で剣を使って倒した時にです。彼は本当の意味でライダーとなったのです。
一介の高校生が過去のトラウマも払拭しそのうえで彷徨った末に本当の意味でのライダーとなる、彼もまた明らかに成長しています。心がまずありその強さは後からついてくるのです。それを考えますと彼のキングフォームは心がそうなったのです。
その彼は人類と世界を守る為に本当は闘いたくないのに相川との決戦に赴きました。彼は結果として敗れていますがそれでもライダーとして闘いました。やはりベルトが破損してもそれでも戦場に赴こうとしました。これもまた彼が崇高な戦士、仮面ライダーである証です。
彼は本質的に普通の高校生であり彼女もいて平凡な日常も送れています。しかしそうした人が急にライダーになるとです。誰もが戸惑い狼狽するでしょう。その結果彼もまた非常に彷徨いました。しかし彼は誰もが持っていながらそれを発揮できにくいものである勇気を持っていました。それがあるからこそです。バトルファイトを終わらせたライダー達となれました。
まずはテレビの四人について述べさせてもらいました。そして次は映画番で出て来た志村純一、三輪夏美、禍木慎について述べさせて頂きたいと思います。
この三人は非常に嫌な奴として出ていました。その後ディケイドでも出ていましたがこちらの世界ではレジスタンスでした。もっとも志村は映画版ではアルビノジョーカー、ディケイドでは実はフォーティーンになろうという野心を持つ人物でした。どちらも演じておられた黒田勇樹さんの怪演が光っていました。
その黒田さんの演技により志村は非常に印象的なキャラクターでしたがその彼は本来どういった人間か考えますと案外最終回間際に出て来た警官ではないでしょうか。僕は執筆にあたってあの警官がそのまま転職してライダーになったと書きました。
また三輪と禍木もそうですが四人がそのままライダーとして残っていて彼等は新し
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