信頼
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い。なぜなら最初に呼んだのが、本物のカグラなのだから。
「そうだ、私が本物だ」
キリッとした話し方でカグラのフリをしているのは、彼女と同ギルドに所属しているセクハラ少女。少女は日頃からカグラと共にいる時間が多いため、ある程度相手のマネができる。実は普段からカグラのマネと称して遊んでいるのだが、本人に見られると痛い目を見なければならなくなるので、隠れておふざけ程度に行っていたりする。
「ミャア!?カグラちゃんが二人!?」
前後を自称カグラに挟まれてしまったミリアーナはあたふたと前後を順番に顔を動かしている。目隠しをしているので姿を確認することは出来ないが、こうなってしまうのが普通の反応なのだ。
「待て!!ミリアーナ、そいつらは違う!!」
どちらが本物のカグラなのかわからず困っていた猫耳娘の耳に、さらに別の声が聞こえてくる。
「もしかして・・・リオン?」
しゃべり方の雰囲気であるが、彼女はその人物を予測して尋ねてみることにした。
「そうだ。カグラは別フィールドで陽動役をやっている」
この嘘八百でリオンに成りきっているのはもちろん彼の従弟。元々二人は話し方にそこまでの差があるわけではないので、相手が視界を奪われているこの状態においては、成り済ますことは容易なことだ。
「ミリアーナ、こっちだ」
新たな候補の登場でさらに困惑していると、別の方向から次の候補が声を発する。
「ミャア!?そっちは・・・誰?」
思わずズッコケそうになったカグラたちだったが、不用意に音を立てると敵だと勘違いされてしまう可能性もなくはないので、なんとか踏みとどまり最後の声の方を向く。
「何を言ってるんだ。私だ、カグラだ」
シェリアが選択したのは彼女に最も近い人物。本物が目の前にいるのに成りきるのはいささかリスクがあるが、惑わす上では一番いい人物だと思った彼女は、多少のリスクには目を瞑り、わかっていないところも多々ある女性のフリをすることに決めたのだった。
「ミャア!!カグラちゃんが三人!?」
(信じるのかぁ!?)
最初の話し方では全く気付いていなかったのに、名前を名乗られた途端に信じてしまった彼女を見て、驚きが止められないレオンは懸命に笑いを堪えていた。ここで吹き出してしまうと、自分たちの作戦がうまくいっていることを悟られ、そこから偽物と判別されるのは避けたいと考えたからだ。
「ど・・・どこに飛べばいいの!?」
完全にパニック状態のミリアーナはステージ上であたふたと動き回っており、真っ直ぐに道を進んでいくためにセッティングされた点字から外れそうになっていた。
「ミr「ミリアーナ!!点字から離れるな!!」
迂闊に動いてステージ上から落ちてしまうのは一番最悪の展開。彼
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