信頼
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んはレオンになりきってウェンディを騙そうとしているらしい。そこで気付いたけど、ウェンディは誰が正解なのかわかんないようになっているんだ。だからリオンさんは自分が口調とかを詳しくわかっているレオンに成り済まそうと考えたってことか。
「違うよウェンディ!!それはリオンさんだ!!」
咄嗟に出た言葉がそれだった。正解を言っているのだけど、ウェンディには見えてないんだからこんなやり取りはただの時間の無駄だったのではないだろうかと思ってしまう。
「何を言うんだカグラさん、変なことを言ってウェンディを惑わせないでくれ」
だが、なぜかリオンさんは俺が無意味だと考えたことを続けてくる。なんでだ?ウェンディを自分の元に呼んでミスジャンプをさせないといけないんだから、こんなことをしている必要はないんじゃ・・・
「あ!!」
彼の狙いがわからなかったが、少し考えると何となくではあるが推測することができた。
彼の狙いはたぶん・・・ウェンディが飛ぶまでの時間をできるだけかけさせることだ。ミスジャンプをさせられればそれが一番だけど、こうやって無駄に時間を消費させて、相手側のプレイヤーが飛ぶまで時間を稼ぐだけでも十分に仕事を果たしたと言えるだろう。
(そうはさせるか!!)
相手が時間をかけてくるのはなんとしても阻止しなければならない。運良く彼はまだウェンディに自分がレオンである証明をしていないのだから、先にこっちがウェンディの信用を確実に得られることを言えばこの勝負・・・勝てる!!
「とは言ったものの・・・」
一体何を話せば良いのだろうか?皆が知っていることだと言っても意味ないし、かといって二人だけの秘密を暴露するのは気が引ける。俺とウェンディしか知らなくて、周りに知られてもいいことというと・・・
「あの〜・・・」
「待ってね、今考えてるから待ってね」
なかなか俺もリオンさんも話を始めないので、ウェンディが恐る恐る声をかけてくるが、今は思考させてほしいと少しばかり時間をもらう。
でも・・・何を話せばいいのかさっぱりわからない。俺とウェンディが化猫の宿にいた頃の話とか?でも小さい頃の話だと記憶があやふやだし、もし間違えようものなら今後の俺とウェンディとの関係にヒビが入りかねないぞ?
「オオーン!!」
切り込んでいく話が決まらずにいると、突然俺の左側にいるトビーさんが遠吠えをあげる。
「俺がシリルだよ!!」
「キレんなよ・・・あ!!」
その瞬間、この対決を見ている全ての人が唖然としているのが感じ取れた。声は元々ゲームの進行の邪魔にならないように遮られているが、たぶん皆さんこの間抜けな二人には言葉を失っているだろう。
俺とリオンさんがウェンディに信じてもらうために記憶を掘
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