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IS―インフィニット・ストラトス 最強に魅せられた少女
第11話 私、謎の敵と交戦します。
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熱戦に沸くアリーナに、唐突に鳴り響く警報。それとほぼ同時に、私は玉鋼を緊急展開した。周囲の驚きと疑問の目は、直後パニックを起こしたそれに変わる。
上空から接近して来たISは、客席を保護するための遮断フィールドを熱線で貫通。そのまま戦闘中だった織斑と鈴の真ん中に突っ込んだ。さらにもう一機、天から舞い降りてくる。
が、ただ黙って見てるつもりはない。弓張月を展開し、射撃。当然の如くかわされたが、こっちを向けばそれで十分だ。
その機体を、一言で表すならば“異形”だろうか。2m半にもなる巨大なそのISは、珍しい
全身装甲
(
フルスキン
)
タイプで、漆黒の巨躯の至るところにスラスターが装備されている。なお目を引くのはその腕で、明らかに爪先までより長い。先程の熱線は、掌にある砲口から放ったようだ。
そして………一切の人間味がない。いかにISと言えども、それを動かすのは人間だ。どうしたって動作の一つ一つには人間らしさが出るものだけど………。
ま、戦ってみれば分かるかな?
『神宮寺さん!聞こえますか!?』
「山田先生?はい、聞こえてます。」
『すぐにそこから退避してください!良いですか?間違っても戦っちゃ駄目ですよ!』
「…………ゴメン先生。もう遅い。」
『へ?あ、ちょっ!?』
回線を切る。どのみち今からでは逃げられないし、逃げたらまだ避難中の他の生徒がどうなるか分からない。……うん、誤魔化すのは止めよう。だって戦ってみたいんだもん!
弓張月を左の脇に挟むように保持して、右手には血染紅葉を展開する。向こうもヤル気満々のようだ。両の掌をこちらに向け、エネルギーをチャージしている。
避けるのは簡単だが、そうもいかない。ここで避けると退避中の他の生徒が巻き添えを食らう。代わりに水鏡の斥力バリアを正面に最大出力で展開する。放たれた熱線を阻み、明後日の方向に弾き飛ばす。射線上に人がいないのを確認して弓張月を発射。難なくかわされるが想定内。距離を詰めて血染紅葉を振るう。が、敵はスラスターを全開にして一気に離脱。弓張月に増設した同軸機銃で追撃するが人間離れした機動でそれをかわしていく。そして、その場で回転したかと思うと、回りながらビームを乱射してきた。
「っ……生意気なぁ!」
当たりそうな物をバリアを纏わせた血染紅葉で切り捨てつつ、瞬時加速で一気に距離を零にする。離脱できないと悟った敵は両手のビーム砲口からエネルギーブレードを形成し迎撃してきた。
機体そのものの馬力では敵わないので、格闘も交えた手数重視の連撃で勝負を掛ける。斬る、蹴る、殴る、蹴る、斬る、斬る、斬る、斬る、斬る…………。
………何となく、確証も何も無いけれど、変な違和感がある。まず動きに一切のクセがない。画一的で、規格的で、教科書
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