184部分:第二十五話 一人の帰還その三
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とアルデバランがまずシュラに対して言っていた。
「ベールの小宇宙もまたかなりのものでしたが」
「それと互角だったそうだな」
「一歩間違えればどちらかが倒れていた」
シュラはこう二人に述べる。彼等は宮殿の緑と小さな花々が咲き誇る庭において円卓を置きそれを囲みつつ酒と馳走を楽しんでいるのだ。
「俺も。一歩間違えればだ」
「ほお、御前がそう言うのか」
デスマスクは大きい焼けた羊肉にかぶりつきながらシュラに問うた。
「やっぱりあの野郎も尋常な奴じゃねえみてえだな」
「そうだ。御前が闘ったベルゼブブと同じだ」
「へっ、今度会った時が奴の命日だぜ」
デスマスクはここではあえて本心を語らなかった。既に誰もが知っているとしてもだ。
「この俺の力じゃよ。あんな蝿野郎確実にな」
「そうですね。貴方のその意気があれば」
ムウはそんなデスマスクの心を汲み取ってあえて微笑んで言ってみせた。
「次こそは必ず果たしてくれますね」
「そんなの当然だろうが。俺を誰だと思ってるんだ」
デスマスクもまたムウのその言葉に合わせて言うのだった。
「キャンサーの黄金聖闘士だ。忘れるんじゃねえぞ」
「ええ、それは勿論」
ムウは微笑んで彼の言葉に応えた。
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