第1話「クラスメイトは女子だらけ」
[1/2]
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
俺は教壇に立つとクラスメイト全員の姿が見えた。
(マジで一夏と俺以外は女の子なんだな。)
と思いながら
「俺の名前は黒崎燐。好きなことは料理と機械弄りかな。ISについては素人でみんなの足を引っ張るかもしれないがよろしくお願いします。」
と自己紹介すると少しざわついていたが、
「さあ、いつまで騒いでいる! SHRは終わりだ。諸君等にはこれからの基礎知識を半月で覚えてもらう。その後実習だが、基本動作は半月で体に染み込ませろ。いいか? いいなら返事をしろ、よくなくても返事をしろ、私の言葉には返事をしろ。以上だ」
まだ少し教室内は騒いでいたが千冬のこの言葉で一気に静まった。
「黒崎、お前の席は織斑の隣だ。」
と言われ俺は一夏の隣の席に座った。
織斑先生は俺が席に着くのを確認すると
山田先生を促し授業が始まる
「〜〜であるからして、ISの基本的な運用は現時点で国家の認証が必要であり、枠内を逸脱したIS運用をした場合は、刑法によって罰せられ〜〜」
すらすらと教科書を読んでいく山田先生。内容がどっさり詰まった教科書五冊が俺の目の前に積まれている。付け焼刃ではあるが、事前に電話帳サイズの参考書で勉強したおかげである程度分かる。何か所かわからないところもあるが、そこは後で先生に聞こう。
「黒崎君。何かわからないところはありますか?」
ノートにシャーペンを走らせている俺に山田先生が訊く。男の俺を心配してくれたのだろう。いい先生だ。
「じゃあ、質問いいですか?ここのところなんですが……」
「ああ、ここは少しややこしいんですよ。えっとですね。」
そしてすらすらと解説しだす山田先生。しかもわかりやすい。すごい。この人オドオドしてるから頼りないと思っていたけど、いい先生だった。
「っと、こんな感じですけど、どうですか?わかりましたか?」
「今のところはないです。ありがとうございました」
「そうですか。何かわからないところがあったら行ってくださいね。なにせ私は先生ですから」
山田先生にお礼を言いつつ席に座る俺。そんな俺のことをじっと見ている一夏。その顔はまるで『お前天才か!?』と言ってるようだった。
山田先生は一夏の方を見て、
「織斑君はどうですか?」
「えっ!?」
山田先生に呼ばれ教科書に目を落とす一夏、そして何かの覚悟を決めた顔をする。
「じゃあ、先生!」
「はい織斑君!」
「ほとんど全部わかりません!」
おい!素直に言ってんじゃねえよ!見ろよ、山田先生涙目じゃないか!
「え、えっと……織斑くん以外で、今の段階でわからないっていう人はどれくらいいますか?」
〜〜シ〜ン〜〜
誰も手を上げない
[8]前話 前書き [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ