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ソウルブラザーのなく頃に
W話「建設大臣の孫誘拐事件(中の上)」
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・・お店の雰囲気は、よくあるようなキャバレーである。まぁ、言った事はないから分かりかねないが・・・

「・・・お客様。何名なんでしょうか?」

「うわ、吃驚した!」

「此処のオーナーの葛西だ。もう一度聞く。何名なんだ」

「2名様で・・・」

「案内する。付いて来い・・・」

 まさか、オーナー直々に案内されるとは・・・と思いながら、ソファーに座った。
 水が置いてあったので、取り敢えず、落ち着かせようと、コップに水を注ぎ、飲もうとすると・・・

「ありゃりゃ、厄介な事に園崎組NO2の葛西辰由が直々に案内されるとは、俺達の事も調べられているだろうな・・・」

「ごほごほ・・・待って下さい。寧ろ、アウトでしょう。さっさと、出て行った方がいいでしょう」

「まぁ、そうした方がいいが、下手したら、応援を呼べずに殺されかねないからな。電話で蔵ちゃんに電話するから、来るまでの間は、此処でいた方が安全だからな・・・」

 そう言って、そそくさと出て行った。サトさんは何処かに行った。確実に逃げた可能性も高いが・・・

(如何するべきだ・・・。こんな事なら、大石さんにも着いていって貰えば良かったのか? それとも、雛見沢にすら来なければ良かったんじゃ・・・)

「・・・お客さん。如何したの? 思い詰めた様子で・・・」

「・・・え? うわぁあ!?」

「ちょ、脅かさないでよ。吃驚した!」

「・・・えっと、貴方は?」

「へぇ? ブルーマーメイドの人気のホステスの間宮リナ。オーナー直々の指名が来たんだけど、違う場所に来ちゃった?」

 私は間宮リナをジックリと見た。胸元が特徴的な薄い黄色のトップスで、大きい胸元が特徴である。お腹にはピンク色の星型のタトゥーが描かれており、薄い水色のジーンズで、髪型はピンク色のショートヘアーで、香水の匂いがきつい特徴的な女性であった。
 一目で、グラマーで、美人と分かる。尚且つ、彼女がNO1ホステスと言うのも頷けるだろう。

「お客さんみたいなイケメンの方でも、こんな店に来るんですね。お酒でも飲む?」

「え? あははは・・・知り合いと一緒に来たんですけど、体調を壊して、トイレに・・・あ、じゃあ・・・ビール頂きます」

 流石に店内で、毒を混ぜて飲ませるなんてしたら、お店の利益に影響するだろう。と判断し、瓶ビールを注文する事にした。
 運ばれてきた瓶ビールを、間宮さんは蓋開けを使いビール瓶の蓋を開けて、コップに注いでくれた。

「じゃあ、カンパーイ!」

「え、あ・・・カンパーイ!」

 私はサトさんを信じ、ビールを最後の晩餐の様に飲む事にした・・・
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