機動戦艦ナデシコ
1454話
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自分が草壁に勝っているとは言い切れない為か。
実際問題、今回の件は白鳥、秋山、月臣、高杉といった風に下から信頼されている若手将校が複数集まってようやく草壁に対抗したというのが正しい。
草壁は色々と問題のある人物ではあるが、それでも伊達に何年も木連の実質的な支配者だったという訳ではない。
そしてこれは最近入って来た情報だが、木連の上層部……軍ではなく政治家の方にも問題がある。
今回は熱血クーデターの勢いがあった為、最終的に白鳥達についたが……それは自分の意見があってそうなったのではなく、流れに任せてそうなったというのが正しい。
正直なところ、今回のやり取りを考えると木連上層部はとてもではないが信用出来るような相手ではない。
今回流されて白鳥達についたという事は、逆に言えば草壁が白鳥達を排除しようとした流れを作った場合、またあっさりとそっちの方につく可能性があるのだから。
そう考えると、出来るだけ木連上層部を改革した方がいいと思うんだが……白鳥を含めて、その辺をどう考えているのやら。
秋山辺りはその辺を考えていてもおかしくはないし、後で一旦聞いてみるのもありか。
「つまり、今木連にいるその草壁って奴のシンパが今回のプログラムを流そうとするかもしれない」
「……どう対処したら?」
「だからこそ、コピーしようとすれば罠が発動するようになっている。ちなみにこの罠は、ルリとラピスの2人からお墨付きを貰っている。少なくてもこの世界の住人にどうにかするのは不可能らしいぞ」
このナデシコ世界でルリとラピスというのは極めて高い電子戦能力を持っている。
まぁ、そこにはオモイカネという要素が必要になるのだろうが、最大の問題はそのオモイカネが1台しかないことか。
……まぁ、ルリとオモイカネのコンビが最善なのは事実だろうが。
それにラピスはシャドウミラーの所属だし。
「プログラムのインストールされたコンピュータその物を持ち去られたりした場合はどうなります?」
「そっちまではさすがにどうにか出来ない。ただ、そこからコピーしようとすれば当然トラップに引っ掛かるだろうけどな」
長谷川の言葉に、白鳥は少し考える様子を見せた。
可能であれば、インストールしたコンピュータを一定範囲内から出さないように……そこから出ればデータが破壊されるとか、そんな風に出来ればベストだったんだろうが。
ただ、そうなると色々と不味いのも事実だ。
特に最大の問題点としては、何かトラブルがあった時とかにコンピュータを移動出来ないというのは大きい。
なら、生体認証とか? 生体認証された者以外がコンピュータに触ろうとすればデータが破壊されるとか、そんな風に。
それはそれで面倒事が多くなるし、何より生体認証した人物が草壁と繋がって
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