180部分:第二十四話 剣の魔神その五
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第二十四話 剣の魔神その五
「このベールのジークがだ。必ず勝つのだ」
「己がか」
「そうだ。このジークの魔剣に勝てる者はいない」
己の出した竜巻を見据えながらの言葉だった。
「貴様といえどだ」
「では俺もまた言おう」
シュラもまたジークに対して言葉を返すのだった。
「このシュラのエクスカリバー」
「その聖剣がか」
「そうだ。両方を抜いて負けたことはない」
こう言うのである。
「今までな」
「面白い。それでは俺がその最初の男になろう」
ジークはその顔に微かな笑みを浮かべて述べてきた。微かであるが確かな自信がそこにはあった。
「貴様に二刀の剣を出させたうえで勝利を収めた最初の者にな」
「ならば見せてみるのだ」
シュラの自信はまだ揺るがない。
「貴様のその力をな」
「行くのだ、ストームブリンガーよ」
竜巻と気はまだ競り合っていた。
「そしてカプリコーンを破るのだ。いいな」
「聖剣よ、貴様の力ならばだ」
シュラもまた言うのだった。
「魔剣を破る。安心するのだ」
互いの小宇宙がそれぞれぶつかり合った。そして凄まじい衝撃が起こった。赤黒い竜巻と黄金の気がそのせめぎ合いから遂に周りに衝撃を放ちだしたのだった。そして辺りをまるで地球が砕けたかの如き衝撃が襲った。
「なっ、どうなる!?」
「どうなった!?」
「シュラ様は」
「あのベールは」
聖闘士達はその衝撃の中でシュラ達の姿を探す。彼等もまた吹き飛ばされそうになるがそれに必死に耐え踏み止まりながら。
「どうなったのだ!?」
「御無事か!?」
「ベールは。倒れたのか」
「見るのだ」
その中で一人完全に踏み止まっていたのはサガだった。彼はここでも落ち着き払った声で他の聖闘士達に対して告げたのであった。
「それを」
「それを!?」
「どうなった!?それでは」
サガの言葉を見てその衝撃の中央に目を凝らす。
「シュラ様は御無事か!?」
「まさかとは思うが」
生きているとは思っていた。だが不安もあるのは確かだった。そしてそれを見た時だった。彼の姿は確かにそこにあるのだった。
「よし、御無事だ!」
「生きておられるぞ!」
その衝撃の中で踏み止まっているシュラの姿を認めて喜びの声をあげずにはいられなかった。
「シュラ様はおられる!」
「御健在だ!」
しかしであった。
ジークもまたいた。彼もまた生きている目でそこに立っていたのだった。
「くっ、ベールもか」
「生きているだと」
「やはり八大公。存外にしぶといな」
やがて衝撃は完全に消え去った。その中でシュラとジークは相変わらず立っている。その中でジークはシュラに対して言うのだった。
「貴様の実力はわかった」
「そうか」
「完全にだ。やはり見
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