クォータージャンプ
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んてことが起きるかもしれない。サブの配置が変わればプレイヤーはまた始めから判断し直しとなり大変ではあるけど、はっきり白黒つけるにはそれが一番最適なんだろう。
「逆に両方とも成功した時は?」
『その場合は早く味方のいるステージに着地したプレイヤーの勝利となります。際どい場合はビジョンでゼロコンマまで判定しますので、両者成功の場合は基本的に1ゲームで終了することになります』
つまり勝負の鍵はいかに早く正確にジャンプできるかということか。でも確率だけでいえば25%・・・失敗する確率の方がはるかに高い。
「あれ?ちょっと待てよ?」
ルールを噛み砕いていると、一つだけある疑問が脳裏をよぎる。
「あの・・・」
『はい、どうぞ』
遠慮気味に手をあげると司会者から指名される。このゲームで感じた一つの疑問、それは――――
「これって踏み間違って落ちたらどうするんですか?」
プレイヤーは視覚が封じられている。そのため、声だけを頼りに動いていると斜めに歩いたりして危ないんじゃないだろうか?もちろんそれは俺たちが落ちないように指示すればいいんだろうけど、万一他の声に気を取られたり聞こえなかったりしたらあっさり失格、なんてことになりかねない。
『あ、その点についての説明を忘れていました』
だが、そういう事態についても運営はちゃんと考えていたらしい。ただ説明を忘れていたというのは少々ナンセンスだけど、人間だしこういうこともあるよ。
『プレイヤーのステージにのみ、このような点字ブロックが埋め込まれてあります』
ビジョンに映し出されるのは恐らくウェンディが立っていると思われるステージ。その足元をアップしていくと、彼女が立っている場所からそれぞれの離れ島に向かってデコボコとしたブロックが埋め込まれているのがわかる。そしてそれは、ステージの一番端がわかるようにと配慮してなのか、全体を囲むような形で四角形になっていた。
『こちらの点字ブロックを進みながら行くと、一直線に他のステージへと向かうことができ、ステージの終わり際も点字ブロックで囲ってありますので、感触を確かめながら歩いてもらえれば落ちる心配もありません』
ステージのギリギリで止まれるかはわからないけど、目的地に一直線に来れるようになっているのはありがたい。全く違うところに向かって歩いていき、落ちてしまっては情けなくて仕方がない。ウェンディはドジっ娘だから、そんなことをしてしまいそうな気がするんだよね。
「こういう対策があるってことは、落ちた場合は即失敗って考えでオッケ?」
『はい。そういう認識で結構です』
運営側としてはここまでやって落下してしまったら、それはプレイヤーのミスということにしていいとの判断なんだろう。まぁ、さすがに落ちるこ
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