クォータージャンプ
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もいないね」
出来上がっていくフィールドに視線を向けていると、少女組が何かに気付き、レオンと共に彼女たちと同じ方向を向く。
「ホントだ」
「さっきまであそこにいたよね?」
二人が集められていたはずの場所には、現在司会者が立っているだけでウェンディたちの姿は見えない。どこかに連れていかれた?でも何のために?
『フィールドが完成しました!!それでは、皆さんを所定の位置に転送します』
その言葉と同時に目の前の景色が切り替わる。ただ、言うほど景色が変わったわけではない。足元や周囲を見回すと、そこがたった今作られたフィールドの、中央のそれを囲む四つの島の一つなのだと理解できた。
「ん?なんでシリルがそこに?」
「オオーン?」
「え?」
しかし、他の三つの離れ島に立っている人たちを見て目を見開いた。右にはリオンさん、正面にはユウカさん、そして左にはトビーさんと、なぜか敵である人たちがいるのだ。
「おい!!転送場所間違ってんじゃないのか?」
仲間たちの間に一人だけ敵。それはどう考えても運営が送る場所を間違えてしまったのだと思ったユウカさんが司会者に伝える。別ステージの方を見ると、レオン、シェリア、ソフィアの中にカグラさんがおり、あちらもこちらと同じように不思議そうな顔をしていた。
『いいえ。間違いはありません。クォータージャンプはこの形で進行させていただきます』
俺たちの疑念はあっさりと振り払われる。この形で進めていくゲームって・・・どういうことだ?チーム対抗にしても人数が合ってないと勝負にならないでしょ?
『続いて!!プレイヤーのお二人をフィールドに転送します』
中央のステージに紫色の魔法陣が現れたかと思うと、下から見覚えのある艶々の藍髪が見えてくる。どうやら俺たちのフィールドにはウェンディが送られてきたらしい。とりあえず、一人だけで何かするわけじゃなくてひとあんし――――
「ブフッ!?」
ひと安心なんかできなかった。魔法陣から完全にその身を見せた恋人を見て目玉が飛び出しそうになる。なぜなら、彼女はアイマスクをして、耳にはヘッドフォンを着けていたからだ。これで椅子に縛られていたら完全に拉致された人質になってしまう。幼気な少女に何してんだ!!
『準備が整いましたので、決勝戦第二戦!!《クォータージャンプ》のルール説明を行います!!プレイヤーの二人にはヘッドフォンからこの会場の音声が伝えられていますので、サブの皆さんは第一戦と変わらず質問をしていただいて構いません』
この声が聞こえるなら、なぜウェンディたちはヘッドフォンをする必要があるのだろうか?いや、そもそもアイマスクは何のため?視覚と聴覚を塞ぐゲームってこと?
『現在皆さんの前には味方、もしくは敵のプレイヤ
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