第十一章
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望しながらもです。かつての彼の意志を継ぐ形で人間として生きることを選びました。
オルフェノクの身体では長くは生きられない、しかしオルフェノクの王は確かにオルフェノクを糧にしますがそれでも完全にオルフェノクとなることを選べば永遠の命を与えてくれる。しかし彼は人間として生きることを選んだのです。
それが彼が辿り着いた答えでした。ギターを失いオルフェノクになりそれからも行ったり来たりを繰り返した彼は最後には人間でいることを決めたのです。そのうえで乾達と完全に合流しました。
彼はライダーのベルトの正統な所持者になるべきだったかも知れません。あるネット小説ではオーガのベルトの所有者、そしてスマートブレイン社の社長になり全てを終わらせています。彼ならばそれも可能だったでしょう。
彼は最後まで生き残りました。人間として残された時間がどれだけあるのかわからない、しかしそれでも人間として生きることを選び木場と長田のことを歌ったと思われる歌を口ずさみオルフェノクとは何だったのかと呟きながら何処かへと消えていきました。
彼は今はオルフェノクではないでしょう。しかしスサノオとの戦いは今も行っています。何故なら彼もまたその運命の中に身を置くことになったからです。オルフェノクになったしまったことによってです。彼はファイズの最後の方までそのアイデンティティを確かなものにはできませんでした。しかしその辿り着いたアイデンティティはこのうえなく美しいものでした。しかし何度も道を踏み外しかけてもすんでのところで踏み止まり続けた彼はやはり運命に導かれているものがあったのでしょう。僕はこの海堂というキャラクターを忘れられません。人間とは何かということも考えさせてくれるキャラクターでした。
海堂は人間でいることを決意しましたが逆にスマートブレインの面々はそうではありませんでした。村上峡児にしても影山冴子にしても北崎にしてもです。Jもまたそうですし映画版のレオもです。
彼等は自分がオルフェノクと信じ込んでいました。そのことを疑わず人間を侮蔑し敵視していました。しかしこれはスサノオの罠にかかっていたと思います。
村上はとりわけ自分をオルフェノクとして意識して彼が以前から持っていたと思われるその攻撃的かつ不遜な性格とあいまって乾達の前に立ちはだかりました。ローズオルフェノクとしての圧倒的な戦闘力もさることながらその自分をオルフェノクとしたうえで人間に見せる攻撃性と敵意もかなり印象的でした。
こうして意味で影山、北崎、J、レオも同じです。しかしオルフェノクの側にも人間というものに揺らぎを見せ最後は人間であることを選んだ者達もいました。
まずは澤田亜季です。僕はこのキャラクターは身勝手な人間だと思いファイズの世界では最も嫌いなのですが澤田は自分が人間なのかそれともオルフェ
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