179部分:第二十四話 剣の魔神その四
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第二十四話 剣の魔神その四
「あれだけの竜巻となると」
「大きさこそ小さいがな」
それは微々たるものだった。しかしであった。
「あの威力、あれは」
「そうだ、普通の台風なぞ比べ物にならない」
それは見るまでもないことだった。小宇宙からわかることだった。
「あれだけのものになると」
「シュラ様は一体どのようにして防がれるのか」
「剣には剣と言うが」
「その通りだ」
しかし彼等の中で唯一冷静さを保っているサガがブラウの今の言葉に対して答えてきた。
「剣には剣だ」
「剣には、ですか」
「となると」
「そうだ。シュラにはその剣がある」
これはもう言うまでもないことだった。しかしサガはここでもあえてそれを言うのだった。
「だからだ。安心して見ているのだ」
「ここでもですか」
「しかしだ。ベールのジーク」
サガはシュラに対して絶対の信頼を持っているがそれでもジークに対して的確な見方をしていた。それだけの目は備えているのだ。
「あれだけの攻撃を放つとは。やはり八大公ということか」
「さあ行けストームブリンガーよ」
ジークはその己が放った赤黒い嵐に対して告げる。
「その凄まじい力で今カプリコーンを切り裂くのだ!」
「切る。そうだな」
シュラはジークの今の切るという言葉に反応してその鋭い目をさらに鋭くさせた。
「貴様の剣から出されたものだからな」
「その通りだ。ストームブリンガーはあらゆるものの命を吸い取る魔剣」
古の世界に伝わる伝説の魔剣、それがストームブリンガーなのだ。彼の技もこの名を関しているだけはあるのだ。それだけのものなのだ。
「俺のこの技は命は吸い取りはしない」
「それでもだな」
「そうだ。貴様を切り裂きそのうえで倒す」
こうシュラに告げるのだった。
「これでだ。さあカプリコーンよ、覚悟するのだ」
今その竜巻が彼に迫ってきていた。
「この嵐を受けて。死ぬがいい!」
「残念だがそうはいかない」
その嵐の先遣を受け身体を吹き飛ばされそうになりながらも踏ん張りそのうえでの言葉だった。マントは思いきり後ろにたなびいている。
「剣ならば」
「どうしたというのだ?」
「剣だ。見よベールよ」
言いながらその両手を掲げた。右手は上に、そして左手は横に。それぞれ掲げてきたのだ。
「この二刀のエクスカリバー、これでだ」
「どうするつもりだ?」
「斬る、見るがいい!」
今その二振りのエクスカリバーをそれぞれ放ったのだった。
右手のそれは上から下へ、左のそれは左から右に。十字を描いて放ったのだった。
「エクスカリバー、グランドクロス!」
「何、グランドクロスだと!?」
「ストームブリンガーは魔剣」
これは動かすことのできない事実である。
「それに対
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