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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
朔月
序章
第四九話 復活の剣鬼
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は遠慮したほうがいいと思うぞルナテレジア。彼も任務中だし。』
『こら、余計な事を言うなよ!こっちに矛先が向いたらどうするんだ!!』

 真壁清十郎を知る面々の軽口が飛び交う。特にルナテレジア・ヴィッツレーベン少尉の戦術機談は日を跨いでも止まらないのは部隊員ならば既知の事であり、その生贄(スケープゴースト)に丁度いいと決して少なくはないメンバーが思っている。

 清十郎と語り合いたい“だけ“聞けば彼女の容姿や雰囲気を含めてちょっといい雰囲気を連想するが、本人が聞けば顔を青くすること間違い無しだ。

 一同が余りに鮮明過ぎるその光景をイメージしクスリと笑う。敵の猛攻は絶え間なく、刻一刻と機体の稼働時間はすり減り、装備は消耗していくというのに。
 それは空元気、誰もが口にせずとも分かっている。だが、微かな希望だろうと最後までそれにしがみ付いて戦った人間だけが0パーセントを1パーセントへと変えることが出来るのだ。

 そして、ツェルベルスは間違いなく戦い続けてきた人間たちの部隊だ。
 故に、その結末は必然だった。


『うちの青二才はどうにも人気者のようだな。』


 突如として通信回線に飛び込んでくる声、同時に二つの鋼が戦場に乱入した。
 青と赤、二色の鋼鉄の人型。F-4系統機特有の重厚なフォルムは余りに斯の戦場において異色だった。

 現在において後方任務を主任務とする第一世代戦術機がこのような攻勢任務において前線に立つという事が通常ならあり得ないことだ。

『清十郎、ついてこい。』
『了解ッ!!』


 瑞鶴の巨体が着地、その鋼鉄の脚部が火花を散らし砂塵を巻き上げながら滑ってゆく。
 そして流れる動作で背の兵装担架へと突撃砲を格納――――その右腕の長刀を抜き放つ。

『その機体で近接戦闘なんて無茶だ!!』

 誰かの叫び声、しかしそんなもの意に介さない。
 向かうは要撃級の一団、その肉の(さそり)の腕の前には戦術機の装甲など気休め程度しかない。されど人機一体の極致へと至った忠亮には恐怖は微塵もない。

『必勝と必成の極意―――見るがいいッ!!』

 長刀の水平に、柄を敵に向け構え風を切って進む。跳躍ユニットのロケットモーターが点火、瑞鶴の巨体が加速する。

『チェ――――ストオオオオオオオオッ!!!!』

 たらふく加速を載せた状態で長刀の刀身の峰を右手押しながら刃を全面に体当たりをぶちかます――――それはさながら真横に放たれるギロチン。
 一体の要撃級がその剛腕ごと上下に横一文字される。

 そして、そのまま瑞鶴の巨体が空中で身を捻りその加速をそのままにその後ろに居た要撃級へと飛び蹴りを炸裂させる。
 ひっくり返りながら吹っ飛ぶ要撃級――――その躰が地面に着くよりも前に
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