43.家族を守る為ならばエゴイストになれる。危険な思考だけど。
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!何も殺さなくても…」
「君が生きていると、第2.第3の君が現れるかもしれないだろ。たかが金で雇われるぐらいの…」
「そ、それは…」
「でも、君が殺された事が広まれば、みんな怖くて引き受けない。俺も家族も一安心さ」
そう言って剣を抜き放ち、一歩一歩俺に近づく。
俺は恐怖で足が縺れ、尻餅をついて怯えている。
「それに黒幕はきっと、城の誰かだろう…君の首を持ち帰りみんなに見せつければ、動揺してボロを出すかもしれないし。クスッ…やっぱり君は死んだ方がいいんだよ」
俺は怒らす相手を間違えた…
男が目前で剣を振りかぶった時、人生最大の後悔を刻み込んでいた…
カンダタSIDE END
<グランバニア城>
ドリスSIDE
ビアンカさんの部屋で談笑を楽しんでいると侍女からリュカ帰還の報を受けた。
私はビアンカさんを待たせ、一人でリュカを迎えに走った。
城の正面階段2階でリュカと出会い、私は硬直する。
「あ!?ドリス…ただいま。ごめんね、こんな格好で…」
口調はいつもの様に優しい口調だが、格好は全身血まみれ状態!手には直径30センチ大の血まみれの包みが…あれはきっと…
「け、怪我…してるの!?」
その光景に驚くあまり、私は絞り出す様に問いかけるのが精一杯だった…
「ううん…僕はかすり傷一つしてないよ。全部返り血なんだ…」
返り血!?
いったい何が…
「あ、ビアンカには心配させたくないから…返り血の事は言わないでおいて…少ししたら部屋に行く事だけ伝えておいて…」
こんな時までビアンカさんの心配をしている…羨ましいな。
「それはいいけど…すぐ来ないと心配すると思う…」
「う〜ん…じゃぁ、『帰還早々メイドさんをナンパしている所を、オジロンに見られて説教されている』って言っといて」
「え!?そんなふざけた…」
「クスッ、100%信じるから大丈夫」
新妻にナンパしている報告の方が心配するのでは…
「じゃぁ…僕、会議室で叔父上や大臣達に会わないと行けないから…」
そう言うと、そのままの格好で会議室へリュカは歩いて行った。
ドリスSIDE END
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