機動戦艦ナデシコ
1453話
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ケはパイロット3人娘に声を掛ける。
「じゃあ、ヒカルちゃんお願い出来るかな?」
「うん、任せて! ほら、リョーコとイズミも!」
「ったく、わーってるよ。ほら、イズミ!」
「ふふふ……ふふふふふふ……」
……うん、やっぱり色々な意味で面白いトリオだな。
ともあれ、リョーコ達がエステバリスへと乗り込んでいく。
そしてそれぞれのエステバリスが起動すると、その中でヒカルの機体が動いて少し離れた場所に置いてあった物へと手を伸ばす。
「あれは……槍、ですか?」
「その通り!」
プロスペクターの言葉に、ウリバタケが大きく叫ぶ。
槍と呼ぶには刃に見える部分が結構長いし、見ようによっては薙刀のように見えなくもない。
ウリバタケは微妙に自棄になっているようにも思えるが、それでもテンションが高くなっているのは分かる。
何だかんだと単純なところがあるんだよな。
自分が開発したものを自慢出来るというのは、ウリバタケのような技術者にとっては物凄い快感なんだろう。
その辺は、シャドウミラーの技術班との付き合いが長い俺も十分に分かっている。
「勿論、この槍はただの槍じゃあない! ……百聞は一見にしかず! ヒカルちゃん!」
『りょーかーい! リョーコ、準備はいい?』
『ちょっと待て!』
リョーコの言葉と共にリョーコが乗ってる方のエステバリスがディストーションフィールドを展開する。
ナデシコの格納庫の中ではあるが、ディストーションフィールドそのものには別に強力な攻撃力があるといった訳ではないので、特に気にする必要はない。
ただ、この状況で何をするのかというのには、当然興味がある訳で……
『じゃあ、いっくよぉっ!』
『おい、ヒカル! 加減を間違えるなよ!』
『モチのロンよん!』
……その軽い返答こそが、リョーコを不安にさせている最大の理由だと思うんだがな。
何だかヒカルの普段の行いを見ていると、何かとんでもない事をやっても『あ、ごっめーん』とかであっさりと済ませてしまいそうな気がするのは、きっと俺だけではないだろう。
だが、あくまでもそれは印象に過ぎない。
実際にはヒカルは一般人としては極めて高い操縦能力を持っており、ナデシコの……いや、ナデシコ世界の中でもトップクラスのパイロットなのだから。
そんな俺の予想通り、ヒカルの機体は槍を手にゆっくりとディストーションフィールドを展開したエステバリスに刃の部分を近づけていき……次の瞬間にはまるでディストーションフィールドを中和するかのように槍の先端が通り抜けて行く。
「何?」
「え?」
「何と……」
「ぬぅ」
それを見ていた俺、ユリカ、プロスペクター、ゴートのそれぞれから驚きの声が出る。
それだけ、今見てい
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