第三十五話 詰所での再会その一
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第三十五話 詰所での再会
阿波野君と詰所に行きます、詰所までは商店街を通って行くのですが。
その詰所についてです、阿波野君は私に尋ねてきました。
「詰所ってそもそも何ですか?」
「そのことね」
「はい、おぢばにはあちこちにありますけれど」
「それぞれの大教会、それに本部直属の教会の信者さんがおぢばに帰った時に泊まるところなのよ」
私は阿波野君にこう説明しました、二人で一緒に商店街を歩いていますけれど横に並ぶと阿波野君の背の高さが普通に目立ちます。
「それが詰所なの」
「奥華以外にもかなりありますよね」
「そう、それでね」
私は阿波野君にさらにお話しました。
「修養科や講習受けてる人やおぢばで天理教の御用をさせてもらっている人達も住んでいたりするの」
「あと御飯出ますよね」
「お風呂も入られるわよ」
勿論おトイレもあります。
「そこで生活する場所なの」
「そうなんですね、じゃあ僕も」
「阿波野君も必要があればね」
まさにその時はとです、私もお話します。
「休める場所よ」
「いつも顔出して漫画とか新聞読んでますけれど」
天理教のそうした本とかも置いています。
「本来はそうした場所なんですね」
「そうなの」
「そういえばお部屋一杯ありますね」
「お布団や枕も沢山あるでしょ」
「そういえばそうですね」
「全部信者さんの方々がお泊りする時に備えてるの」
例えばおぢばがえりの時です、沢山の人が帰ってきますので。
「それでなのよ」
「よくわかりました」
「そう、ただ遊びに行くところじゃないのよ」
「漫画読んだりですね」
「そうよ、何か阿波野君って」
ここで私はふと思ったことを本人に言いました。
「詰所のお風呂入ってない?」
「四時半からですよね」
「開く時間知ってるってことは入ってるのね」
「平日でも普通にあちこち歩いてますから」
全然悪びれてない返事でした。
「回廊もさせてもらいまして」
「身体を奇麗にしてるっていうのね」
「マイソープとかシャンプーはちゃんと用意してますよ」
「じゃあバスタオルとかスポンジも?」
「勿論ですよ」
「呆れたわ」
平然とした返事と一緒にです。
「どれだけ図々しいのよ」
「お風呂位は」
「よくないわよ」
「汗かいた時だけですよ、しかもですね」
「しかもって?」
「僕人のシャンプーとか借りないですから」
笑ってこう言うのでした。
「絶対に」
「そういう問題じゃないでしょ」
「そうですか」
「どうせあれでしょ」
私はおおよその事情を察しながら阿波野君に言いました。
「阿波野君がお風呂借りていいですか?って詰所の人に聞いて」
「はい、入学したての頃回廊やらせてもらっ
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