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世界最年少のプロゲーマーが女性の世界に
22話 一夏VS鈴 その2 & 無人機戦
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いうことだ。

 鈴の連撃には葵で食い止めて、連撃の間に挟まれる衝撃砲は全速力で回避に集中。鬼一だったらタイミングとコースを情報から予測してカウンター、セシリアだったら理詰めで最小限の動きで回避するんだろうけど、俺は見てからじゃないと対応できないからどうしても遅れる。

 ―――っ、息が、持たないっ

「……ぶ、はぁ!」

 鈴を振り切ることが出来なかった俺はついに口を開ける。鈴は容赦なく切り込んできた。

「遅いわよ!」

「……ちぃっ!」

 ―――まずい。早く体勢を立て直さないと―――っ!

 一瞬でも呼吸が出来れば身体は動いてくれる。視界の中に入ってくれれば俺だって対応は出来るんだ!

「取った―――!」

「……させるかよ!」

 正直言って俺は今、すげえ楽しい。

 楽しんでいいものではないし、楽しんじゃいけないんだろうけど、余計なことを考えずに全力に滅茶苦茶に身体を動かして鈴と勝負できるのが楽しくて楽しくてしょうがない。多分、ISに乗って初めて抱く感情だ。

―――――――――

「いいね」

 そこで鬼一は笑った。口元は笑ってはいるがその目は少しも笑っていない。

「なるほど、一夏さんは理性とか論理で動く人間じゃない。本能と感情で動く人間、本能と感情で動くためには一定の理性や論理はどうしても必要だと思ったんだけど、不要だったみたいですね」

 鬼一はそこで織斑 一夏が自分やセシリア、楯無などとは対極の人間に位置する人間だということだと理解した。鈴も一夏に近い人種だが、鈴は一定の理論を理解した上でそうなっている。一夏は明らかにもっと振り切った人間。

 織斑 一夏には小難しい理論や理屈などは微塵も必要ではなかったのだ。無論、あれば多少楽になるだろうがその程度である。あってもなくてもそこまで変わらない。

 ―――そうやって沢山の問題に直面、ぶつかりながら織斑 一夏は『天才』としての力の片鱗を見せていくのか。

 そこで鬼一は理解した。

 織斑 一夏がどうしてその日の実力に極端な『ムラ』があるのか。その原因を。

「……どうやってこの力を発揮できるようになるのか? 鳳 鈴音と話していたけど、それが原因か」

 ―――そして多分、本人も今はよく理解していない。今、アレの目に映るものがなんなのか。今は多分理解する間もなく、身体がそれに振り回されている状態。

「……鬼一さんは、織斑さんがどうしてここまで耐えている原因が分かるのですか?」

「おおよその目処は」

 ―――本人の集中力にムラがあるから分かりにくいけど多分、あれは間違いなく『見えている』。そうじゃなければリミッター解除状態の鬼火の速度についていけるはずがない。

 漠然とではある
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