ep.015 『過去と未来に悩む現在』
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色のショートボブの落ち着きのある子である。
胸のネームプレートには『久安 唯』と書かれている。
「ようこそ、『ユイのレストラン』へいらっしゃいました。」
そう言いお辞儀をすると、店の角から2番目の席へと案内された。
席に着く。
席に着き落ち着いた後、ウェイトレスが席の窓際にある大きなラミネート加工された紙を指さす。
「ではそちらのメニューを見た後、お決まりになりましたなら大きな声で『ユイちゃぁ〜ん、注文いいかなぁ〜』とお呼びください。私が注文をお受けに参りますので。」
「一つ聞いてもいいか?」
メガネクイ。
「はい。なんでしょうか?」
そう言うと辺りを見渡す。
「この見えにはウェイトレスはお前しかいないのか?」
周りには数人の客がいるが、それに対応するホールスタッフはこのウェイトレス以外には見当たらない。
「あぁ、はい。ホールは私ともう一人が別々の日に入っている程度です。まあ、それでもこのお店では対応できますので大丈夫です。」
テーブルは見渡した限り、10と少しばかりである。それを一人で捌くのは結構に至難の業であろう。
胸の名札を見直す。
「あぁ、あとあんたが叶世から聞いていた『久安 唯』か。この後大丈夫なのか。」
時間的な問題。彼女が優秀なのは聞いていたがホールスタッフがいなくなってしまうのはダメであろう。
「はい。大丈夫です。もうすぐしたら管理人さんが来てくれますので、その方にお任せします。」
「そうか、ならいい。 あ、俺はこの朝のティータイムセットをくれ。」
「裂博は何にするんだ?」
そう言ってメニューを渡すと、見た瞬間に『これだ!』と目に飛び込んできたものがあった。
「じゃあ僕は、このシュガートーストで。」
「はいかしこまりました。シュガートーストと朝のティータイムセットですね。」
メモなどを取らずにいる事に不安感を感じるが、彼女は厨房へと行った。
約5分後。
「お待たせしました。こちら、シュガートーストと朝のティータイムセットになります。」
さっきの久安がお盆の上にシュガートーストとコーヒーと焼かれたとーうとを持ってきた。
そしてテーブルにお盆を置き、二人の注文の品を渡す。
一言。
「すみません。朝のティータイムセットのゆで卵なのですが、少しお時間がかかってしまいそうですので、あともう5分程度お時間をとらせていただきます。すみません。」
と丁寧な対応。
「仕方ないですね。もう少し待っていますか。」
「あと、ゆで卵の方ですが、持ってくるのは先ほどお話していた管理人さんになると思います。その時間にな
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