機動戦艦ナデシコ
1452話
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1日だけのバカンスも終わり、ランカ、ラクス、ミーアの3人はそれぞれ自分の世界へと戻っていった。
勿論シェリルもずっとナデシコ世界にいる訳にはいかず、今は自分の活動に戻っている。
確か今日はネギま世界を含めた幾つかの世界で売り出す新曲のレコーディングがあると言っていたので、今頃はその美声とキツイ性格でいい曲を作る為に頑張っているだろう。
そんな中……俺の姿は、ナデシコにあった。
「あら、アクセル。エリナと随分楽しんだんですって? 私を置いてきぼりにした釈明は後で聞かせて貰うわよ?」
俺を見るなりそう言ってきたミナトだったが、その口調には怒りの類はない。どちらかと言えば面白がっているようにすら見える。
「お久しぶりです、アクセルさん。それで、そちらが?」
今回の主役の1人でもあるルリが、俺の隣へと視線を向けて呟く。
基本的にはクールというか、殆ど感情を表に出さないルリなのだが、今は落ち着かない様子を隠せない。
喜び、好奇心、忌避されるかもしれないという恐怖……そんな幾つもの感情が複雑に絡み合っていた。
そんなルリが見ているのは、俺と手を繋いでいる少女……もとい幼女、もとい養女。
「……」
ルリとは違い、こちらは一切表情を変える様子もなくルリの方へと視線を向けている。
ルリとラピス。2人共がその金色の目でお互いに視線を合わせる。
じっと見られているのに気が付いたのだろう。ルリはただ黙ってラピスへと視線を返していた。
うん、このまま黙っていれば延々とお互いに沈黙を守ったままだろうな。
そう考えていると、この場にいたもう1人が口を開く。
「ったく、ほらアクセル。それからそっちも、これからどうするのかを話し合うんだろ?」
呆れたように俺達に……いや、俺に声を掛けてきたのは、以前にもナデシコ世界にやってきた長谷川だ。
以前の件もあり、今回も長谷川を呼ぶことにしたのだ。
今回の件……つまり、草壁一派によるハッキング対策だ。
ただし、まだ本番という訳ではない。
まぁ、本番ではシャドウミラーの技術班が本格的に木連に出向く事になるんだから、この面子では実力が足りないのは事実だが。
そもそも、この面子に技術班はいないしな。
「初めまして、じゃないですよね?」
「……」
ルリの言葉に、ラピスは無言で小さく頷きを返す。
「改めて自己紹介させて貰いますね。ホシノ・ルリです」
「ラピス。ラピス・ラズリ」
俺の手を握っているラピスの手は、特に力が入ってはいない。
こうして見る限りだと、緊張しているといった様子はないらしい。
同じような生まれだけに、出来ればルリとラピスには仲良くなって欲しいところだ。
「アクセル、この子が?」
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