機動戦艦ナデシコ
1452話
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と、何かを誤解したのかミナトがジト目を向けてくる。
「あら、やっぱりアクセルは庇うんだ」
「どうだろうな。まぁ、けど、俺の立場としてミナトみたいな女と出会えたのは嬉しい出来事だけどな」
「……馬鹿……」
不意を突いた一言だった為か、ミナトの頬は急速に赤くなっていく。
自分が思わせぶりな行動を取るのはともかく、意外と攻められると弱いんだよな。
まぁ、それがミナトの魅力でもあるんだが。
……で、当然こんな風にイチャついてれば、周囲から向けられる視線は厳しくなる訳で。
「おうおうおうおう、食堂の中で甘酸っぱい空気を作ってるな」
俺とミナトが話をしていると、そんな風に声を掛けてきたのは……つい先程話題になっていたウリバタケだった。
ただし、何だか妙に機嫌がいい。
いつもなら俺がミナトと2人でいれば恨み節全開で絡んでくるのに。
「どうしたんだ? 何か妙に機嫌がいいけど」
「ああ。ちょっといい物を開発したんだ。それを艦長に報告に行こうとしたら、見覚えのある顔がここにいたからな」
「いい物?」
ウリバタケは色々と性格に問題のある男だが、技術者としての腕は間違いなく一流だ。
それこそ、性格に問題はあっても腕は一流というナデシコクルーの特徴がこれ程合ってる奴も少ないだろう。
そんなウリバタケがいい物を開発したとなれば、当然興味を持っても当然な訳で……
「うん? 興味があるのか? なら、一緒に来るか? 艦長とかにも見せてやりたいしよ」
「そうだな……」
一瞬すぐに行くと言いたくなるのを我慢し、ミナトへと視線を向ける。
その視線を受けたミナトは、小さく肩を竦めて頷く。
「しょうがないわね。折角恋人同士の時間だったのに……けど、私は理解ある恋人を目指してるし、行ってきてもいいわよ。ラピスちゃんは私に任せておきなさい。……ラピラピ? うーん、ルリルリの二番煎じよね」
その言葉に頷き、ミナトが肩を竦めた事により、その豊かな双丘の揺れる光景に目を奪われているウリバタケを引っ張って食堂を出て行くのだった。
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