=戦闘訓練編= サクセンセレクト
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えて、そこから対策だな」
「………お前、あの時はやる気なさそうにしてたのにやっぱ考えることは考えてんだな?」
「無策だと思わせておいた方が相手の迂闊なミスを誘える。プロでもやってる小細工さ」
べぇ、とおどけて舌を出す俺に「お前意外と悪いやつだな」と峰田は笑った。現在俺たちは試験現場となる場所に移動する少ない時間を使って作戦を立てている。当然相手チームとは違うルートを通っているので情報漏えいの心配はない。
「まず俺が個人的に一番ヤバイと思ってるのが瀬呂の奇襲だ。リーチが長い上に拘束力が高い。こいつが来たら俺たちゃおしまいだ。一応来たら俺の十手で迎撃するが、倒すのは無理だろうな。そんときはお前がどうにか切島を掻い潜るか無力化して核奪取するしかなくなる」
「無茶苦茶言うなよ!!切島とタイマンなんて絶対嫌だぞ!?」
「だから言ったろ、一番ヤバイと思ってるってさ」
峰田のもぎもぎは投擲か設置の二択しかないトラップ系『個性』だが、そもそも切島は運動神経がいいし目もいいだろうから当たってくれない可能性が高い。峰田が素手で戦えるほどの体格と力を持っていたら状況的有利を作って拘束できる可能性があるが、見ての通り峰田は小人なので無理だ。
俺も俺で十手一本で瀬呂とやりあって拘束されない自信はない。1,2分保てればいい方だろう。
「ただ、二人同時に出てくると瀬呂は切島に当てないよう気をつけなきゃいけないから隙が出来る。また、瀬呂のテープはトラップとしても使えるから籠城決め込んでくる可能性もある。俺としては後者が一番勝率があると思うな」
「なんでだ?二人とも強いから苦戦必至じゃないのか?」
「例えばだけど、瀬呂単独で核を守っていたとしたら、瀬呂は攻略に滅茶苦茶時間がかかるようにテープでありったけの罠を仕掛ける筈だ。そしてそれに苦戦している俺たちを尻目に別行動の切島を呼び出せばお手軽挟み撃ちの完成になる」
「うわ、それは確かに詰んでるな。前門の虎、後門の狼ってやつか……」
逆に切島単独で守っている場合、瀬呂が罠設置に全力を注げる上に俺たちが最もしてほしくない瀬呂単独奇襲の確率がグンと上がる。二人とも核から目を離して迎撃に来るってのは……まぁ、サッカーでキーパーがゴールポストから離れるようなリスキーな真似だ。無論それでも勝算はあるだろうが、可能性としては低い。
となると、最大の狙い目はやはり2対2の核部屋での衝突。
「実際、2対2で迎撃された場合くらいしか勝ち目を引き出せない。もし相手がトラップ抜きの立ち回りならもぎもぎをバラ巻きながら乱戦に持ち込めるし、切島を上手く誘導させれば瀬呂の攻撃を大分制限出来る。瀬呂のテープなら入試で見たが、あれは乱戦では誤射の可能性が出てくるからな」
あのテープはコントロールも速度
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