第8話 討伐
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現れた新たな敵に、水蜥蜴人も足を止め臨戦態勢に入る。
「行け!」
「アォーン!!」
「ウォーン!!」
俺の言葉と同時に、狼たちが水蜥蜴人へと飛びかかる。
右側に居た狼が飛びかかると、水蜥蜴人は盾で牙を防いだ。
もう1匹は背後から飛びかかるが、ショートソードによって斬られる。
だが、元は影の狼に剣が効くはずも無く、狼はすぐに戻るとショートソードを握る腕に噛み付いた。
「ギャルバァー!!」
腕に噛み付かれたことで隙が生まれ、もう1匹の狼が首に噛み付いた。
先程も言ったが、生み出した狼は一般的なものより二回りは大きい。
そのため、簡単に振り払うことも出来ず、徐々に身体から力が抜けていくのが分かる。
「グルァアアアア!!」
腕に噛み付いていた狼は口を放すと、咆哮を上げると頭に噛み付いた。
鋭く尖った犬歯が水蜥蜴人の頭に鋭く喰い込む。
この一撃が決定打となり、水蜥蜴人は絶命した。
ようやく終わったか。
やれやれ、自分の実力不足を痛感した一戦だな。
「そいつらは喰っていいぞ」
俺はつぶらな瞳――そう感じる――で見てくる狼たちにそう言うと、死んだ冒険者たちに歩いていく。
さすがに、あいつらの食事風景を見たくは無い。
現に、後ろからはグロイ音が聞こえるからな。
それは置いといて、俺は奴らの所持品を探ろう。
まずは一番最初に死んだ奴から。
…武器はどうするかな。
いらないか。
売るなら、自分でもっと良いの作ればいいか。
武器はいらね。
となると、やっぱりめぼしいのは金か。
持ってねぇかな〜。
…こいつは持ってねぇ。
次だ。2番目に死んだ奴。
そういや、狼たちが何か大きくなってるような気がするんだが。
何でかな。
おっ、発見。銀貨が12枚か。
俺、この国の通貨制度知らないな。
これもクラインに聞かなきゃいけないな。
さて、最後の奴だ。
おっと、こいつは持ってるな。
こいつが財布役だったのか?
金貨3枚、銀貨23枚、銅貨13枚か。多いのか少ないのか分からん。
まぁ、俺が貰って使うとしますか。
外道?外道で結構。
この件については、迷惑掛けてないしな。
俺は基本的には、自分中心だ。
自分中心と言っても限度はあるし、身内にはそんなことも無いがな。
嫌いな奴には、態度が分かり易いとかあるが。
さて、回収作業は終わった。
狼たちも終わったみたいだな。
狼たちを影に戻し
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