第8話 討伐
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それは帰ってから考えるとして、今は目の前のトカゲだな。
「ギジェルバァー!!」
「ガジェー!!」
まーた訳の分からん奇声を。
しかも若干、耳が痛いな。
こいつらの奇声のせいだろうか。
さっさと片付けよう。陽も沈んで来たしな。
俺は立ち上がると、掌を上に向けると集中する。
思い浮かべるのは、火と風。
火の竜巻だ。
魔法は俺の念じた姿を、正確に表現してくれている。
やはり魔法というのは、想像するというのが大事みたいだな。
俺の掌には火を纏った風が渦を巻き、徐々に大きくなっていく。
「炎蛇の竜巻」
俺の生み出した蛇の形をした炎と竜巻によって、残った5匹の水蜥蜴人は火と風の攻撃にさらされる。
風によって身体を切り裂かれ、火によって身体を焼かれていく。
周囲には、何とも言えない臭いが立ち込める。
「フゲルガァー!!」
1匹が喝を入れるように大声を上げると、火の竜巻から飛び出してきた。
ラウンドシールドを突き出した状態で、ズンズンと言った音を出して突っ込んでくる。
これは予想外だ。
思った以上に頑丈だな。
それとも、こいつが特別なのか。
盾を前面に出してるから、まずは突進を避ける。
俺は横にあった木に向かって走ると、木を駆け登り枝を蹴って水蜥蜴人の後ろに跳ぶ。
着地した瞬間、ようやくおさまった火の竜巻から出てきた水蜥蜴人がショートソードを振り下ろす。
しぶとい奴だ!
水蜥蜴人の身体は切り裂かれ焼け爛れているせいで、動きが鈍い。
俺は持っていた日本刀を振る。
「グギャァアアア!!」
俺の振るった刀は水蜥蜴人の左脚を斬りおとした。
水蜥蜴人の発する断末魔に顔を顰めながらも、立ち上がり最後の止めのために刀を振るった。
刀は水蜥蜴人の頭を刎ね飛ばした。
その間に、さっきの水蜥蜴人が再び俺に迫っていた。
俺は膝から崩れ落ちていく水蜥蜴人を、突進してくる奴に蹴り飛ばす。
だが、奴は仲間をも吹き飛ばして突っ込んでくる。
見境が無くなって来たな。俺しか見えてないのか。
俺は刀に付いた血を、自分の影に滴らせる。
「【影操】。形状、Wolf2!」
俺の言葉に従い、俺の影から巨大な影の狼が飛び出す。
だが、飛び出したのは2匹。
「ウオォーン!!」
「グルルルル……!」
突然
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