第8話 討伐
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のは無謀すぎたか。
勉強になった。
「グゲルバァー!!!」
腹に刺さったとはいえ、俺が投げつけたのは炎の槍だ。
炎が内部から水蜥蜴人を焼き尽くしているのだろう。
奇々怪々な奇声を発しながら、水蜥蜴人は転げ回る。
奴は、傍の湖へと飛び込んだ。
頭を使ったな。生きてるかな?
もしかしたら生きてるかとも思ったが、湖面には焼け爛れた水蜥蜴人が浮かび上がって来た。
何とかセーフ。
「グギャルバー!!」
「ギェルアケー!!」
…何を言っているか、まったく分からん。
さすがに気付いた残りの水蜥蜴人が、俺を見ながら何か言っている。
これはすでに言語ではないな。
ただの奇声だろう。だが、さすがは同族。今の奇声で意思疎通したらしい。
残っていた5匹は互いに頷き合うと、俺を囲むように動き出した。
多少の知恵はあるのか。もっと単細胞だと思ってたよ。
って、ヤベェ。
この距離じゃナイフはダメだ。
水蜥蜴人は一斉攻撃を仕掛けようとしているのか、ジリジリと俺との距離を詰め始めている。
刀は練習してないのに。
つうか、素人の独学には無理があるか。
誰か、剣の師が必要だな。
帰ったら、クラインに相談してみるか。
「ギェルバー!!」
1匹の奇声を合図に、水蜥蜴人が一斉に斬りかかって来た。
俺はその場で地を蹴りジャンプすると、俺の前に居た水蜥蜴人の頭を蹴り後ろへと跳ぶ。
俺は身体を捻り水蜥蜴人へと身体を向けると、ナイフを投擲する。
だが、ナイフは呆気なく水蜥蜴人の鱗に弾かれた。
…そのパターンは想定外だ。
俺は着地すると同時に空間魔法で収納していた日本刀を取り出す。
…間違えた。これは的だった。
こっちか!
アホなことをしている間に、目の前には水蜥蜴人がいてショートソードを振りかぶっていた。
俺は横に跳んで避けるが、数は向こうが上。
すぐに別の水蜥蜴人の追撃が来る。
俺はとっさに風魔法を使い、迫っていた水蜥蜴人たちを吹き飛ばす。
やれやれ、チートとはいえキツイねぇ。
まぁ、しょうがないわな。元々は一般人だったんだから。
いくら知識があるとはいえ、身体が追い付いてこない。
これはやっぱり、真面目に訓練していかないと死ぬな。
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