暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第239話 攻略不安要素
[7/10]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
ランは、口を滑らせてしまった事に気付き、咄嗟に口を掌で覆うが、最早手遅れだろう。
そんなランの姿を見て、微笑みを返すシウネー。そして、慌てるランとは対照的にゆっくりと、そして 何処か遠い目をさせながら言葉を紡いだ。
「……ランさん。
私
(
・
)
の事は――、気にしなくて良いんですよ」
「え……?」
「私の幸せは、ランさんの幸せにも繋がるんです。ランさんやユウキには幸せになって貰いたい。……だから、私の事を、負い目に感じて欲しくないんです」
シウネーの言葉を訊いて、ランは慌てて自戒する。思っていなかったとしても、そう見られてしまったのであれば、意味は無いからだ。……だけど、それでも、そうだとしても、ランは納得できなかった。
「そ、そんな事、考えてないよっ! 違う、違うのシウネー。その、恋愛とか、そういった感性じゃなくって、確かに格好良い人だ、って思ったのは事実だけど、その、ちがって――」
ランは、必死に弁解をした。
彼を見る目は確かに、感情が込められていると自覚している。だけど、皆の事を、かけがえのないギルド、スリーピング・ナイツの皆を負い目に感じた事など一度も無いのだ。
その後は、二度三度と深呼吸をした後に、シウネーに向き合った。
「シウネー。私は、皆の事が好き。……ギルドの皆の事が。もう、
いなくなってしまった
(
・・・・・・・・・・
)
皆も含めて、皆が大好き、なんだから」
その眼を見て、今度はシウネーが咄嗟に口許に手を当てがった。その後、ゆっくりと手を離して。
「……っ。御免なさい。失言、でした」
ランの必死な言葉に、シウネーは慌てて頭を下げた。
ランの幸せの為に、と考えたのは事実だった。でも、だからと言って、負い目に感じる、と思う事自体が、ランに対する侮辱となってしまう。言葉が足りなかった、とシウネーは反省をしていた。
「……シウネーが私の事を、私やユウの事を想ってくれるのは、とても嬉しい。でも、また 言ったら、今度は怒るからね?」
「そうですね。ごめんなさい。もう、二度と口にはしません」
「……ふふ。私達に《怒り》の感情はいけません。だから、もう言わないで。……スリーピング・ナイツは、笑顔の、ギルドなんですから」
シウネーは、謝罪をもう一度した後に、空を見上げた。
もう、空は夕闇に包まれつつある。僅かに一筋の光が空に掛かっているだけ、だった。
「……約束、ですから。約束を……しましたから」
「はい。……大切な約束です。今はこのギルドの理念です」
ランとシウネーは、何かを思い出した様に、そっと目を閉じていた。
軈て、ランが目を開くと 少しだけ口許を緩めて言った。
「あ、でも お説教と言う意味では、全くダメ、と言う感情じゃない
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ