第3章:再会、繋がる絆
第63話「暴走体と勘違いと」
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ないわ。」
「っ....なら....!!」
何かを察し、椿はそう口にする。
その瞬間、ユーノは行動を起こした。
「はぁあああっ!!」
「せぁっ!」
「っ....!」
速い連撃と、重い連撃を御札から出した棍で器用に捌く優輝。
先ほどから防戦一方で、同時攻撃を捌きやすい棍ですら防ぐのに必死だった。
「(強力な霊術を放つ暇がない!このままだと...!)」
霊術も身体強化以外には満足に使えず、ジリ貧になっていく。
「導王流...“薙流閃”!」
上手く受け流し、棍を薙ぎ払う事で一度間合いを離すように弾く。
...その瞬間、腕にチェーンバインドが巻き付き、引っ張られる。
「ユーノかっ!?」
「優輝っ!」
すぐさまバインドを破壊しようとする優輝に、椿の声がかかる。
見れば、そこには同じようにバインドが巻き付けられた椿が。
「何を...っ!(あれは...転移魔法!)」
すぐにユーノが何をするつもりなのか理解する。
「ユーノっ!?」
「転移っ!!」
神夜がユーノのしている事に気づき、それと同時にユーノ達は転移した。
「っ....!」
転移によって跳んだ先は、人気のない林の中。
「.........。」
「...やっぱり、戦う気はないんだな。」
転移した途端、ユーノはバインドを解いて無抵抗の意を示す。
「...確かめたい事があるんだ。」
「ああ。僕らも確かめたい事がある。」
ユーノは目の前の優輝が本当にアリシアを襲ったのかを。
優輝はなぜ攻撃してきたのかを互いに確かめる。
「...一昨日の夜、僕らと会ったかい?」
「...会ってないな。...なるほど、そういう事か。」
ユーノの一つだけの問い。それだけで優輝は合点が行った。
「一つだけ聞いていいか?...アリシアは無事か?」
「え?...うん。まだ目を覚ましてないと思うけど...。」
「...なら、いい。」
アリシアが無事だった事に、安堵する優輝。
「ユーノ達が会った僕は、ジュエルシードを核とした偽物だ。....それも、僕らと一戦を交えた後の...な。」
「っ...!?....それってつまり...。」
「...僕らは負けたよ。命からがら逃げた...いや、見逃されたんだ。」
完全にではないが、ユーノは優輝達の強さを理解している。
だからこそ、偽物程度に負けた事に驚いた。
「...さっきの戦い、魔力を使ってなかっただろ?...偽物にリンカーコアを吸われたんだ。だからコピーされ、僕らは負けた。..
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