第3章:再会、繋がる絆
第63話「暴走体と勘違いと」
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ドを探しに行く。
〈探しに行くのであれば、少し助言を。〉
「ん?」
家から出た所で、シュラインから念話で助言を貰う。
曰く、司さんにとって印象深いと思える場所について。
昨夜、葵にも教えたらしい場所の事を教えてもらった。
「...僕とリヒトが出会った場所か...。」
辿り着いたのは、かつて緋雪達が誘拐された倉庫。
司さんにとっても、この時の事は結構印象深いだろうと、シュラインは言っていた。
「...椿、何か感じるか?」
「そうね.....。」
椿が地面に手を着き、霊力を水面に波紋を起こすように行き渡らせる。
霊力による探知だ。魔力と違ってどこか神秘的だ。
「....空間の歪み....微弱だけどあるわね。」
「リヒト、どうだ?」
〈椿様の言う通りです。こちらでも空間の綻び...結界を発見しました。〉
どうやら、早速当たりのようだ。...多分、葵も見つけていただろうな。
「...いつ偽物がやってくるかわからない。気を付けろ...。」
「ええ...。」
〈...では、行きます...!〉
シュラインが魔力を発して綻びに干渉し、“穴”を開ける。
そこから僕らは結界の中へと入っていった。
「...っと、あまり外と変わらないな。」
「でも、やっぱり少し違うわね。」
結界内は、まるでビデオを再生しているかのように少しノイズがあるだけで、外の倉庫となんら変わりない光景が広がっていた。
「...で、ジュエルシードは...。」
「......。」
そんな光景の中心に、佇む人影が一人。
「....なるほど。僕の姿か...。」
「...偽物...とは違うようね。」
こっちも偽物ではあるが、“負の感情”らしき邪気が感じられなかった。
おまけに、偽物よりも身長が低い...つまり、当時の僕の姿だった。
〈...間違いありません。あれは理性がない...つまり、ジュエルシードの暴走体と全く同じです。〉
「そうなのか?」
暴走体と実際に戦った事はないが、シュラインが言うのならそうなのだろう。
...って、こっちに気づいたか...。
〈...唯一違う所と言えば...。〉
「っ―――!!」
〈―――その強さ、と言った所でしょうか?〉
一瞬で間合いを詰め、僕にリヒト(見た目だけ)で斬りかかってくる暴走体。
それを僕らは咄嗟に躱す。
「それはそれで厄介だな...!」
「優輝!援護するわ!」
偽物とまでは行かないが、暴走体は強い。
すぐさま御札から剣を取り出し、椿は援護に回って臨戦態勢を取る。
「(これは...僕
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