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Eipic11-A運命の子供たち〜Prinzessin Vivio〜
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情聴取なんてやっぱ無理」

「母親と親しい友人・・・かどうかは判らないが・・・その2人が行方知らずで、見知らぬ場所と者を見れば混乱するのは当たり前か」

「そういうわけです」

でもあの女の子――ヴィヴィオが眠ってるって言うんなら、わざわざ部屋まで行って起しちゃうような真似は出来ないし。シスターシャッハは「少し様子を見てきますね」そう言って席を立って、入院病棟へと向かった。

「しかし困ったものだな。さすがに長時間、隊舎を開けるわけにはいかんぞ」

「ですよね・・・」

ヴィヴィオと話をして、六課で預かるか、もしくは可能だったら聖王教会本部に預かってもらえるかどうか、それを決めようと思ってた。それだけの時間は貰ったけど、それ以上の滞在は六課の職務に差し支えると思う。だから出来ればあまり時間が掛けたくないのが本音だ。

「ヴィヴィオと話をしたいらしいけど、どうせならこのまま連れて行っちゃえば。どっちにしろ、六課の隊舎に連れて行くんでしょ」

「うん、そのことなんだけど・・・」

ヴィヴィオはプライソン一派に狙われてるから、一派を迎撃できる程の戦力が整った場所に置いておきたい。戦力だけを考えれば、聖王教会に預けるのが一番だ。たぶんミッドで一番安全な場所だと思う。だけど今回の事件は管理局預かりだし、聖王教会の本部内で匿ってって依頼しても良いのかどうか判らない・・・って、話してみた。

「なるほど。たぶんヴィヴィオの保護についてはOK出ると思う。というか、まず出る。教会が全力を挙げてきっと護ると思うよ」

「そこまで言うのか。その根拠は?」

「あの子が聖王教会にとって――」

ルミナちゃんがそこまで行ったところで、テーブル上にモニターが展開された。映っているのは顔を青くしたシスターシャッハで、『あの子の姿がありません!』耳を疑う知らせを聞かされた。

「え・・・!?」「な・・・!?」

「うっそ! ちょっ、捜して! すぐ!」

ルミナちゃんが慌ててソファから立ち上がって、「私はこっちを捜す!」そう言って走り去って行っちゃった。とにかく「私たちも!」シグナムさんと頷き合って、別々の場所を捜すべく散開した。念話で捜索済のエリアを確認し合って、「外に行ってきます」そう断ってたから私は医療院の外に出る。停まってる車の死角を捜してると・・・

「「あ」」

バッチリとヴィヴィオと目が合った。昨夕、私が買ったウサギのぬいぐるみを大事そうに抱えてる。初めて会った時はまぶたを閉じていたから判らなかったけど、この子の瞳ってルシル君と同じように光彩異色なんだ。右目が翠、左目が紅。

「・・・!」

あまりの突然の再会、ヴィヴィオからして見れば初めての出会いだから驚かせちゃったかも。目を丸くしちゃってるし。
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