第二部 WONDERING DESTINY
CHAPTER#23
DARK BLUE MOONXX〜Endless Expiration〜
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スの口は、
その遍く流星群のような乱撃に無理矢理閉じさせられた。
巻き起こる旋風と迸るスタンドパワーにより、
炎の熱を吹き飛ばし重力すらも振り切って炸裂し続ける白金のラッシュ。
本来、顕現した紅世の王、マルコシアスにとってはコレすらも
棘が刺すような微細なモノでしかない。
だが数千発、否、 『数十万発』 まとめてクれてヤれば、
巨大な拳で何度も殴られているに等しき大衝撃。
深いダメージを受けている様子はないが、
それでも蒼き魔狼は永続的に着弾し続ける白金の光に爪牙を阻まれ、
その巨体を大地に縫い止められる。
勇壮なる承太郎の風貌と狂猛なるマルコシアスの外貌が、
全く同等の存在として天空に対峙した。
「アノ…… “蹂躙の爪牙” と……真正面から殴り合ってる……」
「全く……何という男だ……アノ者は……」
中間で、その二人の壮絶な果たし合いを見据える
フレイムヘイズと紅世の王が、
呆気に取られたようにそれぞれの感慨を漏らした。
そして迸る白金の光が両者を照らすその間にも、
スタンドのスピードは更に加速度を増していく。
(もっと……もっとだ……! スタープラチナ……ッ!
“アレ” を使うにはまだスピードが足りねぇ……!
限界を超えてその能力を見せてみろ……!
コイツにも……! DIOのヤローにも……ッ!)
『オラオラオラオラオラオラオラアアアアアアアアアアアア
ァァァァァァァァァァァッッッッッッッッッ!!!!!!!!!』
宿主の心情が伝播したのか、屈強な守護者は喚声を荒げ
この一点にスベテを振り絞るかのように弾幕を射出し続ける。
魔狼は忌々しそうに火吹きを散らして唸るが
己にはないそして初めて受ける “スピード” という圧力に抗しきれず、
再び縛鎖にその身を封じられたかの如く微動だに出来ない。
やがて、徐々にではあるが、
白金の流星群が放つ光に魔狼が後方へと押され始め
承太郎とスタープラチナもソレに連動して前へとズレた。
「行けッッ!! そのまま!! もっと強く!! もっと速くッッ!!」
己の想像を超えて繰り広げられる光景に
最早心中を抑えられなくなったのか、声の限りにシャナが叫ぶ。
(む……うぅ……ヤれる……というのか?……
生身の人間に過ぎぬ貴様が……)
同調するように胸元のアラストールもその胸襟を露わにする。
(ならば……みせてみよ……! 紅世真正の魔神足る、
この “天壌の劫火” の眼の前で……!)
『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ!!!!!!!!!!
オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラ
オラオラオラオラオラオラオラオラアアアアアアアアアアアアアアアア
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