暁 〜小説投稿サイト〜
ULTRASEVEN AX 〜太正櫻と赤き血潮の戦士〜
2-5 救世主
[1/4]
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
さくら、すみれ、マリア。三人の花組メンバーたちは絶体絶命の危機に陥っていた。
「く、動きなさい!早く!」
すみれは自分の光武に怒鳴るも、ただでさえデビルアロンとの戦いのダメージが酷かったことで修理か間に合わなかったのだ。連続でそれほどの手合いを相手にすれば、早い段階でガタが来てしまうのも無理はなかった。
「く、ダメか…!」
マリアの光武も同じだった。すでに稼働限界を迎え、動くことができなくなっていた。
動けるのは、さくらのみだった。自分しか戦闘を続行できる者がいないことを認知した彼女は動けない二人の光武の前に立ち、背後の二人に向かって叫んだ。
「すみれさん、マリアさん!ここはあたしに任せて、早く逃げてください!」
自ら、二人が撤退するための囮になろうとするさくらに二人はギョッとする。
「何をおっしゃるの!新人のあなたにそのような真似、許しておけませんわ!」
「さくら、無茶はよしなさい!」
抗議する二人だが、すでにデビルテレスドンは口から炎を溜め込み、それを花組に放とうとしていた。
帝都に咲く三つの花を無慈悲に焼き払おうとする炎に対し、さくら機は刀を構える。
「あれを、やるしか…!」
この手で奴の炎をかわしきれるかの保証は望めない。だがそれでも、この二人を見捨てて退くこともできない。さくらは自身の体内に宿る霊力を溢れさせ、光武の刀に流し込む。
「北辰一刀流…」
だがそのとき、テレスドンが炎を放ってきた。それに対してさくらは、次に放とうとした技に必要な霊力のチャージが、テレスドンの炎より一瞬遅れてしまっていた。
だめだ!間に合わない!
と、そのときだった!
どこからか、銀色かつ鋭利な物体がさくら機の前に飛来、さくらが何かしらの技を披露する前に、風車のように高速回転しながらテレスドンの炎をかき消した。
「「「!?」」」
突然のことに驚く三人。その銀色の刃はテレスドンの方に回転を続けたまま向かい、そのまま体当たりした。
「グゴオオオオ!?」
銀色の刃の体当たりによって倒れるデビルテレスドン。
「い、今のは…?」
さくらは、何が起こったのかわからずその場で固まっていると、本部司令室から椿の通信が入った。
『高エネルギー反応を探知!これは…赤い巨人です!』
「赤い巨人ですって!?」
すみれがそれを聞いて驚きを露にする。光武の機内モニターを通し、外の様子を伺う。外に現れている銀色の刃は高速回転を続けながら、さきほど飛んできた方角へ戻り、巨大な赤い手に握られ、銀色のマスクに覆われた頭の上に乗せられた。
椿の言う通りだった。
赤い巨人が、長屋の中央部の路地の上に、再びその姿を現したのだ。
「まさか、また姿を現すなんて…!」
マリアは二度も正体不明の赤い巨人が現れたことに驚きを隠しきれ
[8]
前話
[1]
次
最後
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ