=戦闘訓練編= ヒヒョウセレクト
[4/6]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
たんだ」
「確かにな。リーチの長い『個性』や射出系の『個性』がパートナーだったらあそこで決着がついてるようなもんだ」
轟が相変わらずの無表情で同意する。やっぱりエンデヴァーに無理やりとはいえ育てられただけのことはあってあの隙は目敏く見つけていたらしい。麗日の顔色が『個性』使いすぎの酔い以外の要素で悪くなっていくが、中途半端に話を切っても変だから言いきらせてもらう。
「それが出来なかったのは、麗日の予測能力や判断力不足が原因だ。無論気配に気づいた爆豪の機転で失敗する可能性もあったろうけど、それを抜きにしても後半で飯田の面白い姿に素で笑って気付かれたことや核奪取を阻止された時の盛大なすっころび、挙句確保対象に向かって瓦礫のシャワーと迂闊な行動が多すぎた」
「核兵器が爆発でもしたらもうヒーローもヴィランもあったもんじゃないしな」
「ま、本物の核兵器ならあの程度の瓦礫で壊れたりはしないし、核爆発は核分裂物質を臨界に持っていくための精密機械だからむしろちょっと壊れただけで爆発しなくなるんだけどな。言わずもがな放射性物質が漏れて被ばくする可能性があるからおすすめはしないけど」
「なんか恐ろしいこと言いだしたぞコイツ!」
「訓練だからそこまで細かく考えなくていいだろ!そこまで言われるとおっかなくてヴィランも核兵器に触りたくなくなるわ!!」
切島と瀬呂が息の合ったツッコミを入れてきたが、何故かその後ろで八百万と砥爪が「そこまで想定しているとは……一手上を行かれましたわ」とか「次の試験ではもっと爆弾に細かな設定が入るかもしれんな……」とか生真面目な顔で呟いている。おまえら真面目か。真面目過ぎて適当とテキトーの違いを事細かに聞いてきたり言葉の誤用を逐一指摘している文系か。そこまで気を張り詰めてもいいことないから息を抜きなさい。
「で、緑谷。今回はなまじ相手のことを分析して予め知ってたからある程度上手くいったけど……計算尽くだったとは言えコントロール不能の個性ぶっぱなして建物に大穴空けたのが減点だね。あれ、最悪自分に瓦礫が降り注ぐよ。まぁ切れる手札が少ないなかであんだけ作戦を考えたのは一定量評価してもいいと思うけど…………やっぱ『個性』の使用一回につき腕をグチャグチャにしちまうのが、そもそもヒーローとして致命的だよなぁ」
「ああ、それは本人も気にしていたな。相澤先生にもきつく言われたと聞いている」
「ふーん、飯田は緑谷とよく喋るんだな……っと、それはいいとして。戦うたびに自分が要救助者になるんじゃ、助けてるのか助けられてるのか分かったものじゃない。ヒーローは体が資本……可能な限り少ないダメージで目的を達成できないのは未熟者の証に他ならない」
ごめんこの場にいないデクくん。悪いけどボロクソ言わせてもらいました。君の事は個人的にはフ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ