0章天涯孤独のドラゴンスレイヤー
prologue.2
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って伸びをすると、2匹の隣に寝転がって抱き抱えるように眠った
それから、1ヶ月が過ぎた
僕は2匹の猫に名前をつけた
黒猫は黒歌、白猫は白音
理由は2匹の鳴き声が鈴の音色のようで、2匹で一緒にニャーニャーと鳴く時はまるで歌を歌ってるみたいだったから、そしたら、2匹は尻尾を振ってすごく喜んでくれた
二匹は僕にすごい懐いてくれる、最初はすごく警戒してたけど、次第に威嚇することもなくなって、今では真逆といってもいいほど懐いてきてくれる
僕が魔法の特訓をしてる時や食事をしている時、ほぼずっと僕にくっついて甘えてくる。でも、さすがに僕が山から下りて食料の買い出しに行く時は留守番してもらってるけどね
僕も二匹が懐いてきてくれるだけでも、十分心が満たされたような気がした。
あの日からずっと一人だったからたとえ人間じゃなくても、こうして誰かと一緒にいるのは落ち着くもんなんだって思った。
でも猫って水の類が苦手だと思ってたけど、案外そうでもなかったみたいで、普通に水浴びとか風呂に入ったりしていた
ちなみに風呂は近くにあった新品なドラム缶をこっそり拝借(盗んだ)してドラム缶風呂を作った
それで、今日も寝ようとした時、僕はある匂いを感知した。
「この匂い・・・まさか」
この匂いは嫌という程嗅いだ
そうだ、これは血の匂いだ。
それにかすかに悲鳴が聞こえる
僕は二匹を起こさないように布団から起き上がり、廃墟から出て住宅街の方に行き辺りを見渡す。
今は夜で、街並みはとても静かだが、全く人の気配がしないのがおかしい。
おそらく誰かが人払いの結界でも張ったのかな。
でも、何の目的で?
分からない。とにかく急がないと
そう思った僕は血の匂いと悲鳴がした家までまっすぐに走っていった。
そして血の匂いがした家は見た目はごく普通の家だったが、中からは濃厚な血の匂いと女性の悲鳴がよく聞こえた。
僕は音を立てないように静かに庭を覗き込んだ、すると
「この娘には手を出さないでください!!」
「いいからその娘を差し出せ、穢れた天使の忌み子を」
中からそんなやりとりが聞こえた。でも、穢れた天使?それってまさか・・・
僕は急いで中に入る、室内はとても異様だった。
「な、なに・・・これ?」
まず机はひっくり返っていて、畳もぐちゃぐちゃに窓も破られ障子も引き裂かれていて、タンスが倒れ、夕食が辺り一面に散らばっていた
そして
一人の母親と思しき女性とその娘と思われる女の子に近寄る、複数の仮面をかぶった帯刀している男性が二人囲んでいた。
僕はちらりと部屋の奥にいる親子に目を向ける。
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