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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第542話】
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「ここに来ての専用機持ちですの……。 個人でコアを所有してるという話はあまり聞きませんが……」

「……事情があるのだろう。 とはいえ……あの転入生、私の嫁に色目を使っていた様にも見受けられる……」

「ま、まだラウラの嫁って私は認めてないんだからね。 お、お兄ちゃんは美冬のお兄ちゃんなんだし」


 セシリア、ラウラ、美冬の三人の会話が聞こえてくる。

 途中から全く別な話題になってるがそこは敢えて何も考えないようにした。


「静かにしろ、これ以上遅延させるのならば連帯責任でグラウンド百周させるぞ」


 その言葉に、教室内に静寂が訪れた――まあグラウンド百周は俺もいらないからな。


「ではエメラルドさん、空いてる席にどうぞー」

「…………はい」


 空いてる席にと言われて、何故か俺の方を見たエレン・エメラルド――だが俺の席周囲は既に埋まっている。

 小さくため息をつく彼女は、廊下側の後ろの席へと移動し、着席するや、その隣にいた女子が早速自己紹介と共に挨拶していた。


「ではホームルームを再開する。 まず初めに――――」


 あっという間にホームルームも終わり、一時間目も終わった休み時間――。


「ねえねえエメラルドさん、出身地はどこ?」

「趣味は? 休みの日とか何してるのー?」

「途中転入だから相当優秀なんだよね? 編入試験? どうだった?」


 ――等と質問攻めを受けるエレン・エメラルド、それを遠巻きに俺は眺めていると。


「よぉヒルト、転入生が気になるのか?」

「……ん、まぁな」


 そんな一夏の言葉に答える俺、それよりも彼女が同い年だという事実に驚きだった。


「なあヒルト」

「……なんだ?」

「……襲撃事件、楯無さんが怪我したって聞いたけど、本当なのか」

「……あぁ、腹部に一発銃弾を……な」


 それ事態は事実だ、簡素に俺は伝えると一夏は握りこぶしを作り――。


「……っ、せめて俺が学園にいたら楯無さんだって傷付かずにすんだかもしれないのに……」


 そう呟く一夏だが、居ても事態は変わらなかったかもしれない。

 腹部に一発もらったのも後から本人に聞いたが楯無さんの不注意によるものだ。

 とはいえ、誘拐される寸前で助けられたのは不幸中の幸いと言えるかもしれない。

 ……もし、彼女――エレン・エメラルドが居なかったらと思うと今も背筋が寒くなる思いだ。

 ――ふと視線に気付き、振り向くと今なお質問攻めにあってるエレンがふわりと笑みを溢した。


「こほん。 ……有坂、転入生が気になるのは私もわからなくは無いのだが――それよりもだ、基礎的なものなの
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