42.未来を担うのは若人の努め。老人の出番は無い。
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「へぇー、凄いんだね!」
何だか、この人とは初めて会ったのに話しやすい。
「でも、魔法は便利だよ」
「ちょっとリュカ!こんな所で何してんのよ!」
すると表通りの方から、綺麗に着飾った女の子が大きな声で話しかけてきた。
この人リュカって言うのか。
「じゃぁ…便利な所を見せてあげよう」
そう言って、こちらに近づいてくる女の子へ向かって魔法を唱える。
「バギ」
バギの魔法と言えば、風を操り真空の刃を巻き起こし敵を切り裂く魔法だ。
「な!!」
僕が驚いて女の子を見ると、女の子には傷一つ…いや、服にも切り裂かれた様子はなく、ただ風を舞い起こしている。
そして女の子のスカートが舞い上がり、白と青のシマシマが目に映った。
次の瞬間、リュカさんの左頬に女の子の跳び蹴りが炸裂する。
僕は2度目のシマシマを体験する。
「いきなり何すんのよ!」
「いや、この子が見たいって言うから…」
「え!?言ってませんよ!」
かなり強烈な蹴りを喰らったのに、まったく動じてない…
「あれ?そうだっけ?まぁ、いいじゃん。いい物見れたし」
「バカ!スケベ!!最低!!!」
そう叫び女の子は走り去ってしまった。
「う〜ん…一個も否定出来ない…」
「大丈夫ですか?」
「うん。慣れてるから。君こそ、ムリはしちゃダメだよ。兵士になる前に怪我で入院になっちゃうよ」
そう言い残し、リュカさんは僕の前から去っていった。
何だったんだろう…?
ピピンSIDE END
<グランバニア城>
ドリスSIDE
最近私はリュカと一緒にいる事が多い。
リュカの仲間モンスター達が言っていたが「リュカは馬鹿でスケベでお調子者だ!でも、一緒にいると楽しい気持ちになる。」と…
凄くよく分かる。
でも、近々一人で洞窟探索をしなければならないらしく、その準備等で忙しそうだ。
だから私も我が儘は言わない様にしているが、時間がありそうな時に声をかけると「あ!ごめん。これからビアンカの所にいかなきゃ…」って、断られる時がある。
ビアンカって奥さんの事でしょ!
何時でも逢えるんだから私の相手をしてもいいじゃない!
頭くるわ!
そう、ピエールに愚痴を言ったら「じゃ、ビアンカ殿に会いに行ってごらん」って言われた。
正直会いたくない!
リュカを束縛し独り占めしている様なヤな女には会いたくなかった。
でもピエールが私の手を引いて、無理矢理会いに連れて行った。
(コンコン)
「ビアンカ殿。入ります」
私は室内に入っても俯いたまま顔を合わせない様にしていた。
「リュカから聞いているわ。貴女がドリスちゃんね」
そのクリスタルの食器を響き渡らせた様な美しい声に、思わず顔を上げてしまった私は、その美しさに見とれてしまった。
私はすぐに
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