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【WEB版】マッサージ師、魔界へ - 滅びゆく魔族へほんわかモミモミ -
第四章 魔族の秘密
第51話 魔族の謎
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弟子同士の練習でも伸びていく。
ぼくからは練習だけでは身に付かないことも教えたほうがよいと思い、施術以外のこと――理論の部分や、教訓的なことを多く教えるようにしている。
「本気でそう思えるもんなのか?」
「さあどうでしょう。でも毎日そう思おうと努力していれば、いつかそれが本心になっていくと信じていますが」
いま本気でそう思えているのか――それは自分でもよくわからない。
ただ、朝礼では弟子にそう思いなさいと毎日言っているし、自分もそう思えるように努力はしている。
「そういうことなんで、やったんだからやってもらいたいとか、代わりに何かをもらいたいとか、そんなことは考えてないです。いつもやる側で大丈夫です。
魔王様にやってもらうなんてこの国では畏れ多いことでしょうから、もういいですよ」
「フン。お前、そんな考え方だと長生きできないぞ? また少し王都を留守にするんだろ。今日くらいは黙ってやられる側に回ってろ」
「はあ」
確かに魔王の言うとおり、ぼくは今日からまた少しだけ王都を留守にする予定だ。
ルーカスがダルムントの現地視察に行くため、それに同行することになっている。
「ふふふ。魔王様のおっしゃるとおりだぞ、マコト」
ルーカスが湧いて出てきた。裏庭から帰ってきたのか。
「人間には『ギブ&アップ』という格言があるそうではないか。お前の考え方は立派だと思うが、たまには違う立場も味わわなければ幅が狭くなってしまうぞ」
テイクね。
***
リンブルクより南。
乾燥帯を流れる川の河口デルタに、ダルムントという魔国の都市がある。
急ピッチで城壁工事が進んでいる。
すでに完成している塔の屋上にぼくたち二人は登り、周囲を見渡した。
各所でおこなわれている要塞化の工事がよく見える。
「ずいぶん大がかりな工事をしてるんだね」
「ああ。ここが落ちたら王都まで敵をまともに食い止められる拠点はないからな」
もともとここは、ドワーフ国の船が出入りする港が近くにあり、商業都市としての性格が強かった。
そのため、あまり防衛拠点としては設備が十分とは言えなかったらしい。
そのままではまずいということで、人間側が次の動きを見せる前に守りを固めておくことになったのだ。
「勝算はあるの?」
「最後の最後まで努力はするが、厳しいな。魔国存続はかなり危うい状況だろう」
ルーカスの表情は、いつもと変わらない。
砂の混じった乾いた風が、彼の長い金髪を揺らしている。
「進化した生物が、進化する前の生物に滅ぼされる……何だかなあって思っちゃうな」
「むむ。何の話かな」
「魔族は人間の進化形――なんでしょ?」
彼は口をすぼめて
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