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【WEB版】マッサージ師、魔界へ - 滅びゆく魔族へほんわかモミモミ -
第四章 魔族の秘密
第48話 弟子?
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こにいたのか、なぜ泣くのか、色々おかしな点はありそうだが、話の本筋とは関係ないので突っ込まないでおく。

「はい。それで私が人間の手からお師匠さまを取り返そうかと思いまして、旅に出たのです。
 昨日はてつやで歩いたので岩かげで少し仮眠を取っていたところ、音で起きたらお師匠さまが人間におそわれていたというわけです」

 ……。

「まさかあそこで会わなければイステールまで潜入しようと思っていたとか?」
「はい。フードをかぶって目を見せなければバレないかと」
「そんなわけがあるかいな。いつかはバレるって」

「そうですか?」
「ソウデス。というかちゃんと誰かに相談してから来たの?」
「いえ、一刻を争うと思いまして。家に帰って準備してからすぐに来ました」
「……」

 結果的にぼくはこの少年に助けられたわけだが。
 あそこで会わなければ、そのまま人間領に入って捕縛、そして処刑という流れになっていたはずである。
 危なすぎる。

「今回はきみのおかげでぼくは助かったので、それは本当に感謝しているよ。でも今後は絶対にそんな無茶をしないでくれ。いいかい」
「はい! わかりました!」

 やたら元気の良い返事。
 本当にわかっているのか怪しいが、これ以上言う気力はなかった。



 今日はそろそろ野営の準備かな。

 フィン少年は、十分な量の食糧を持っていたようであり、水筒も大きなものを持っていた。
 火も魔法で起こせるため、飢えも渇きも心配ない。

 そして、ここまで来たら、もう追手の心配もする必要はないだろう。
 安心して眠れそうだ。

 王都まで無事に帰れるのはもうほぼ間違いない。
 みんな……元気にしているかな。
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