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【WEB版】マッサージ師、魔界へ - 滅びゆく魔族へほんわかモミモミ -
第四章 魔族の秘密
第44話 二回目
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うだ。
そのまま謁見の間を抜けたのだろう。扉が閉められる音がする。
そして何かを打ちつけるような、大きな音がした。
ぼくはその直後にお姫様抱っこから二人の肩に担がれるように持ち替えられ、揺さぶられ続けた。
途中で城の外に出たことだけはハッキリわかった。
急に明るくなり、頬に当たる風も爽やかになったからだ。
首を回して何度か確認したが、横倒しの景色がめまぐるしく変わっていくだけで、どこを通っているのかまではよくわからなかった。
***
「さーて。ここまで来れば一安心かなー。少しだけ休憩しよう」
ぼくは降ろされ、縄を一度解かれた。
どこかはわからないが、背の高い建物に挟まれた狭い路地裏だった。
まだ日中だが、ここは全体的に薄暗い。
建物の隙間からところどころ斜めに差し込む日の光が、細かい埃を照らしている。
「こんなに上手くいくとは思わなかったな」
「やっぱり城の中の兵はマヌケばっかりだな。大して強くもないし」
「中の連中は戦にも出ないで城の警備しか経験ないだろうからな。カンも悪くなるんだろう」
彼らはぼくをSPのように取り囲んで会話をしている。
なぜか人数が増えていた。
数えると……十一人のようだ。
謁見の間に入ってきた三人以外にも沢山仲間がいたのだ。
「はいよ、これお兄さんの荷物だろ。あと兜」
荷物の袋と、手から離れていた兜を渡された。
律儀に持ってきてくれたようである。
「あなた方は一体……暗殺者じゃないの?」
わからないことだらけだったので、「ハァ〜イ」などと言っていたリーダー格らしき男に聞いた。
「はっはっは。違うよ。俺たちゃイステールの賊だ」
「そうなの? ……いったい何がどうなってるのやら」
「うーんそうだなー。まあ別に言っちゃっていいか。北の国スミノフから銭をもらってね。お前を逃がしに来たのさ。まあ雇われたってわけ」
「なんでスミノフに……」
「さあ、あまり事情は細かくは聞いてないからなー。俺たちとしてはとんでもないくらいの銭をもらえるってことで飛び付いただけでね。
聞いたが、お前はおかしな術で魔族を強化してるんだよな? たぶん、もうちょっとイステールに苦労してほしいんじゃねーの?」
「苦労って……三か国連合軍なんだからスミノフも損害が少ないほうがいいんじゃないの?」
「いや? スミノフやカムナビも一応形の上では兵を出してるけど、割合はイステール人が圧倒的だぞ? ノイマールの戦いはスミノフも近かったから船団を出したりはしたみてーだけど、リンブルクではほとんど出してねーはずだ。
スミノフにとっては魔国との戦であまりイステールが無傷すぎると困るんだろうよ」
「とい
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