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【WEB版】マッサージ師、魔界へ - 滅びゆく魔族へほんわかモミモミ -
第四章 魔族の秘密
第41話 国王に謁見
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、協力はしないからね?
「変わりません」
「……そうか。その心意気は見事だ。見かけによらず意外と肝が据わっておるようだな。魔族の輩がお前を面白がるのもわからんでもない」
「はあ」
「余の前に来ると途端につまらぬことしか言わなくなる者は多いからな。なかなか新鮮だ」
「そうですか」
そんなことは知らないので「そうですか」としか言いようがない。
「しかし悪しき前例を作ってしまうわけにはいかぬな。同じような人間が現れるのは避けなければならぬ。
あくまで改心せぬ場合、やはり処刑せねばならない。それでもなお意地を張るか?」
「まあ、そうですね。協力はできないです」
国王は足と腕を組んだ。
「ふむ……。しかしそこまで魔族に義理立てする価値はあるのか?
滅びゆくものにも忠節を尽くすという思い自体は立派だろう。特にカムナビあたりでは称賛される考え方だ。
だが、今回の場合はそもそも相手が人間ではないのだぞ。ある生物が別の生物に滅ぼされる、それは決してこの世の理から外れるものではない。
この世の理通りに滅ぶ生物。そこに人間であるお前が混じり、そして運命を共にすることにどれほどの意味があろうか」
そろそろ「もういい、処刑だ」と言われるのかと思いきや、いきなり演説。
もちろん、ぼくにとっては響くものではない。
むしろ「相手は人間ではないのだ」という言い方をされると、さらなる反抗心が湧き起こってくる。
やはりここはぶちまけてみるしかない。
「逆に申し上げたいです。いいんですか? 人間の先にある生物を滅ぼしても」
「ほう? どういうことかな」
「魔族は人間の進化形……でしょう?」
隣にいた勇者の首が勢い良くこちらに回ったことがはっきりとわかった。
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