151部分:第十九話 剣と剣その三
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第十九話 剣と剣その三
「シュラ様、とりあえずはですが」
「闘いは終わったな」
「はい、そうです」
それはわかるのだった。
「ですが。まだそれでも」
「また闘うことになる」
それまでバドやビルフォードがいた場所を見て言うのだった。
「先に進めばな。では先に進むとしよう」
「闘いにですね」
「その為にここに来た」
彼はこうも言うのだった。
「だからだ。向かうぞ」
「わかっております」
「それでは」
シュラ達はさらに先に進むことになった。撤退したビルフォードとバドは同志達と共にいた。そうして二人の前にはジークが立っていた。
「ジーク様。只今戻りました」
ビルフォードがジークに対して一礼してから述べた。
「バドもこの通り」
「まず無事でよかった」
ジークはビルフォードの話を聞いたうえでこう言うのだった。
「ハルパス。御前が無事でな」
「有り難き御言葉」
「そしてだ」
ジークは静かだが確実に言葉を進めるのだった。
「貴様の炎を打ち消したというのだな」
「その通りです」
バドは畏まった調子でジークの問いに答えてきた。
「ただ一突きで。そしてその剣の一振りで」
「剣の炎すら打ち消したか」
「その通りです」
「貴様はあの時確かに加減していた」
ジークもそれはわかっていた。
「だが。それでもだ」
それを踏まえたうえでさらに言うのだった。
「貴様の炎を打ち消した者は神話の時代よりいはしなかった」
「そうです。私の炎を消せる者がいるとは」
このことはバドにとってもはじめてのことだったのだ。あの時はあえて表面に見せてはいなかったがそれでも今は驚きの感情を見せているのだった。
「これまでの幾多の戦いでもはじめてのことでした」
「やはり。一人では無理か」
ジークは誰に対して言うまでもなく述べた。
「黄金聖闘士の相手は。一人では無理か」
「ではジーク様」
「どうされますか?」
周りの狂闘士達がそれぞれ彼に問うてきた。
「先のドイツでの戦いと同じようにされますか?」
「ここは」
「そうだ。やはりそれしかない」
ジークは彼等の言葉を受けたうえで言うのだった。
「貴様等とて一人では相手にはならない」
「黄金聖闘士相手ではですか」
「我等といえど」
「向かうのだ」
彼は言う。
「御前達全員でな。そうしてカプリコーンを倒せ」
「はっ」
「畏まりました」
ジークの言葉を受けたうえでそれぞれ頷く。
「何なら俺が最初に向かおう」
「ジーク様がですか」
「黄金聖闘士に一人で対抗できる狂闘士は八大公のみ」
彼は言った。
「ならば。これも当然の選択肢の一つだ」
「いえ、それには及びません」
「まずは我等が」
だがこれは狂闘士達が止めるの
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