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【WEB版】マッサージ師、魔界へ - 滅びゆく魔族へほんわかモミモミ -
第一章 開業
第12話 ルーカスの大論陣
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職人たちに向かってしゃべり出す。
「職人たちよ。マコトは決して魔族の敵ではないのだぞ。話せばわかるタイプの人間だ」
「そうだよ。マコト悪いヨロイじゃないよ」
カルラは意味不明であるが誰も突っ込まない。
職人たちは反論をしてきた。
「しかしオラ思うっぺ。リンドビオル卿はその人間にだまされてるんだっぺ」
「ふふふ。私がだまされる? そんなことがあるわけがない」
「なんでそんなことが言えるんだっぺ」
「なぜなら私は優れているからだ」
「リンドビオル卿は……人間が……怖くないのか」
「ふっふっふ。怖いはずがなかろう」
「なぜ……」
「私の魔法は最高のクオリティだからだ」
「リンドビオル卿は人間への恨みはないのか」
「私も父が戦死しているからな。ないこともない」
「ではなぜ人間に協力するのか」
「ふふふ。私が人間に協力するのではない。人間が私に協力するのだ。勘違いしてはならない」
ルーカスが職人相手に次々と謎理論を披露していく。
……というか。ルーカスの父親が家にいないと思ったら、すでに戦死していたのか。
初めて聞く事実に少し驚いた。
あたりまえだが、職人の表情に納得の色は全くない。
だがルーカスはドヤ顔で締めくくりにかかった。
「ふふふ。よし、職人たちよ。みんな納得したな。わかったら、マコトの言うことを聞いて作業に取り掛かるがよい」
職人は白けている。ぼくのほうから見ていると、温度差が凄い。
「でもなあ。オラたちにも職人の誇りがあるっぺ」
「そうだよ……」
「そうだ」
「そうでおじゃる」
「そうだわ」
「だまらっしゃい!」
あ、キレた。
「皆どれだけ腕に自信があるのかは知らぬが……。
このマコトも同じく職人だ。そして今、人間でありながら一人で魔国に乗り込み、そして味方も少ない中、開業しようとしているのだ。
お前たちが逆の立場だったら彼と同じことができるのか?」
「……」
「彼は私の奴隷であるが、鎖につないだことなど一度もない。つまり逃げようと思えばいつでも逃げられる状態にあったのだ。
だが彼は逃げずに、その技術を魔族のために使ってくれると言っているのだぞ?」
「……」
「職人の誇りというのは確かに大切なものだ。そしてその技術をあくまでも魔族のために使いたいというお前たちの心意気、それは素晴らしいだろう。
だが、彼も人間の身でありながら、お前たちと同じく魔族のために働く気でいる。ならばお前たちが彼に協力することは結果的に魔族のためにもなるだろう。違うか?」
「……」
「だいたい、このマコトの顔を見てみるがよい。魔族に仇なすような顔に見えるか?」
「顔はそんなふうには見えないっぺ」
「確かに……見
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