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【WEB版】マッサージ師、魔界へ - 滅びゆく魔族へほんわかモミモミ -
第一章 開業
第11話 開業準備
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とがあるんだ。いい?」
「よいぞ。答えられることなら」
「魔族の寿命って何歳くらいなの」
「……人間よりは少し長いようだが。民間の魔族の場合、特に何もなければ百歳程度は生きる。中には百二十五歳くらいまで生きる者もいるな」
「へえ、長生きなんだね。老けるのが遅いということなのかな」
「どうなのだろうか。単に体が人間より丈夫だという感じもしないでもないが。個体差もあるだろうし、そのあたりはよくわからないな」
魔族は人間よりはやや長命らしい。
しかし『民間』という彼の言葉は少し引っ掛かる。
「民間ってことは。兵士はもっと寿命が短いわけだ? 戦死者が平均寿命を下げているということ?」
「それもあるが、それだけではない」
「どういうこと?」
「私にもなぜだかはわからないが、兵士はなぜか病気にかかりやすいのだ」
「病気……」
「しかも原因がわからない病気が多い。症状にしても、風邪のようなものから、血を吐いたり腹部が膨れ上がったりするようなものまで、様々だ」
「……」
「治癒魔法も効かない場合が多くてな。兵士病と呼ばれている」
兵士病……。
すぐにぼくの頭にひらめくものはないが、これもあとで奴隷手帳にメモしておくことにする。
時間が余ったので、備品の購入の手配もおこなうことにした。
この世界では特注になるのでコストはかかってしまうが、この先のことを考えると、うつ伏せ用の穴空き施術用ベッドがあったほうがよい。
日本でぼくが使っていた施術用ベッドは、幅が六十五センチ、長さが百九十センチ、高さが六十センチの、ごくありふれたサイズだった。
魔族の体格は人間とかわらないようなので、同じくらいのサイズでいけるだろう。
物件は広いので、ベッドは十台用意する。
これでもスペースに遊びができる見込みなので、今後の展開次第では更に追加するものとする。
あとは結構な数の布が必要になる。少し多めにお願いをしておいた。
ほかにも細かい備品、荷物置きのカゴなどを発注。
ひとまず備品は揃う目途が立った。
順調だ。思ったよりも早く開業日を迎えられそうである。
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