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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第五十四話 主人公たちが対面します。
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のではありますが、時にはそれが逆効果を及ぼすこともあります。ブラウンシュヴァイク公は迎合なさる方を好まれ、ご自身の意見に反駁される方を遠ざける方ですぞ。」
どこか面白がっている調子だった。
「貴族は皆そうだ。平民や家臣が黙って言われるがまま従うことを当然と思っている。生まれながらの特権という奴だな。私自身貴族であるが、そのような生活とは縁遠い身であったし、そのような生活をしてみたいとも思わない。」
ラインハルトの口ぶりはだんだんと強いものになっていった。
「私も平民です。そしてあなたがおっしゃった『貴族』の権化のようなブラウンシュヴァイク公の側にお仕えしております。そのような光景など、もう見飽きるほどに見てきました。あなたに言われるまでもなく。」
「フェルナーと言ったな、どうだ。卿の心胆はなかなかのようだ。いっそ我々のもとに来ないか?」
「逆にこちらを誘いますか。非常にありがたい申し出ですが、和平交渉の途上でそのようなことをしては、ブラウンシュヴァイク公とミューゼル閣下、あなた方の間に不要な亀裂を生むことになりましょう。お言葉はありがたく頂戴しますが、時期が時期ですと申し上げておきます。」
ラインハルトがフフン、と鼻を鳴らした。
「よかろう、卿の好きにするがいい。」
フェルナーは一礼し、敬礼を二人に捧げたのち、アンスバッハとシュトライトを追っていった。
「貴族、か。」
ラインハルトの脳裏には一瞬小役人たちに連れられて車に乗せられるアンネローゼの後姿が映し出されていた。奴らが振りかざす権力とは弱者を思い通りに従わせるだけのものでしかない!!
「ラインハルト、確かに貴族たちは平民たちを虐げてきたわ。でも、今この状況では彼らは彼らなりに努力している、ということもわきまえておくべきだと思うのよ。」
ラインハルトの考えていることを読み取ったかのようにイルーナが話しかけた。
「イルーナ姉上の言う通りだ。だが、姉上、どうにも我慢できない時があります。確かに国政を運営しそれなりに安定を保ってきたのは彼らだ。姉上が幼少の頃の私に言った通りです。だが、その裏でどれほど虐げられてきた者がいるか、いや・・・・・。」
ラインハルトは拳を打ち合わせた。
「俺自身がどれだけ耐えてきたか・・・!!」
「ラインハルト?」
「ここまで何年かかった・・・?9年だ・・・・9年、俺と姉上たちとの時間を9年間も奪い続けたあの下種野郎・・・・。」
ラインハルトはイルーナの静止も聞こえないようだった。抑えに抑えてきただけに、いったんそれが解放されると、原作以上の嵐を呼ぶ・・・・。このことにイルーナは初めて気が付き、そして戦慄を覚えていた。もし止められなかったら―――!
「俺に力があれば!まだ、駄目なのか!?大将に昇進してもまだ届かないというのか!?俺はどれだけ高みを
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