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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第五十四話 主人公たちが対面します。
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ュヴァイク公は最後にじろとラインハルトとイルーナを見たので、居並ぶ者は腹の中で冷笑を浴びせながら立ち上がった。要するに二人はホサれたわけだ。ブラウンシュヴァイク公爵もリッテンハイム侯爵も共に席を立って別室に去っていく。ミュッケンベルガー以下他の将官や貴族、官僚なども従っていった。
「やれやれ。私の意見を支持することはなかったのですよ、イルーナ姉上。そうなれば姉上も馳走が食べられましたのに。」
ラインハルトが肩をすくめた。
「構わないわ。ラインハルト、あなたがいないパーティーに参加したところで面白くもないから。それよりも・・・・。」
イルーナがすばやく周りを見まわした。幸い盗聴器の類はない。そのようなものはブラウンシュヴァイクが最も嫌いとするところなのだ。イルーナの言わんとするところを読み取ったラインハルトが、
「一度ブリュンヒルトにいらっしゃいませんか?そこで改めて対策を練りましょう。それと・・・・。」
ラインハルトは立ち上がりながら、
「ブラウンシュヴァイクとリッテンハイムらの動向は注視しておきたい。何とかいい方法はありませんか?」
「・・・・アレーナから極小のミクロンロボットを預かってきているわ。既に放ってあるから、大丈夫よ。行きましょう。」
二人はラウンジを出た。廊下に立つ当番兵の敬礼を受け、答礼を返し、背筋を颯爽と歩いていく。慰労会が行われていると思しき部屋の前に差し掛かると、華やかな談笑のざわめきが聞こえてきた。イルーナがそっと握っていた右手を開く。彼女はさりげなくそれを会場に向けて離した。
(これでよし・・・・。)
独りひそかにうなずいたイルーナはラインハルトと肩を並べて、シャトルの発着場までやってきた。
「しばらく。」
二人のシャトルの前に、帝国軍の士官らしい人物が数人立っている。
「貴官らは確か、ブラウンシュヴァイク公にお仕えしている――。」
アンスバッハと申します、とその壮年の男はラインハルトの言葉を引き取ってこたえた。引き結んだ口元、角ばった顔立ち、そして意志の強そうな黒い瞳は彼の剛直さと、主君への忠誠心を持つ得難い男であることを示している。
厄介な人物に出会ったものだわ、とイルーナは内心思った。なにしろアンスバッハは原作でラインハルトの「半身」であるキルヒアイスを殺した男なのだ。仮にこの世界でもブラウンシュヴァイク公が「ラインハルトを暗殺せよ。」などと指令すれば躊躇いもなく実行するであろう人物である。もっともその前に口を尽くして主君に意見をするだろうが。
その隣に立つ理知的な風貌をした灰色の髪をした男はシュトライトだろうと、イルーナは見当をつけた。その隣に立つ銀髪のやや癖のある髪をし、端正ながらもどこか不敵な色をうかがわせている顔つきの若い士官はフェルナーだろうとも。
「何か御用ですか?」
イルーナ
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