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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第五十四話 主人公たちが対面します。
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ュッケンベルガーは眉をひそめた。彼はもっぱら自由惑星同盟の軍人たちと交流をしていたのである。
「あちらの司令長官はあまり傑出した人物ではありませんでしたな、痴呆が進んでいるのではないかと思ったほどです。それに比べると補佐役のグリーンヒルとかいう軍人の方がずっと力量は上のように思いましたな。」
ミュッケンベルガーは、ビリデルリング元帥に対しての降伏勧告を行ったのがロボスだということを知ってか知らずか、そうあけすけに批評した。
「ふむ。ではいずれ司令長官の人事交代があった時には厄介なことになるようだな。」
「左様ですな。」
今回の和平交渉の中には、相手方の軍人の力量を見極め、将来注意すべき人物を見出すことも任務として含まれている。
「では、早速に予備交渉の打ち合わせを行うとしよう。」
ブラウンシュヴァイクがアンスバッハやシュトライト、フェルナーを呼び寄せた。
「彼奴等に弱みを見せず、此方はあくまでほどほどに威圧し、対外交渉に臨むべきだ。」
リッテンハイム侯爵が言い放つ。その言葉にはねじ曲がった苦みが含まれているようで、心ある者の眉を顰めさせた。ことラインハルトとイルーナがそうである。
「一つ、よろしいでしょうか?」
ラインハルトの言葉に皆が彼を見た。
「なんだ?」
リッテンハイム侯の苦々しい視線をものともせずに、
「自由惑星同盟が反徒共と言っても、対外的には一国家と同等の規模を誇ります。一方的な降伏勧告などはかえって彼らの反発を招くだけになるかと、愚考いたしますが。」
「なんだと?!帝国の威信をきずつけるような発言をしおって!小僧!」
「リッテンハイム侯、やめい!」
ブラウンシュヴァイク公が止めた。
「ミューゼル大将・・だったな。では聞こうか。まさかとは思うが、奴らに対してへりくだれと卿はそう言うか?」
「そのようなことは帝国の威信を落とすようなものです。小官とてそのようなことは望んではおりません。」
「では、なんだというのか?」
フレーゲル男爵が不快さを隠しきらない様子で問う。
「今回の交渉はあくまで対外的話し合いの除幕式に過ぎないということを理解させるのです。今まで文化的に著しく異なる両者がいきなり短時間で対談しただけで、満足のいく結果をお互いが出せるとお考えですか?」
「それは、やってみなくてはわからないことだ。」
「可能性の限界を試すようなそのご姿勢は敬意と尊敬に値しますが、結果を導き出すために最良の策と言えるでしょうか?そういうスタンスを取り続けるのであれば、小官には結果は既に見える様な気がいたしますが。」
「貴様侮辱するか!」
フレーゲル男爵が思わず立ち上がった。その隣で、
「生意気な金髪の孺子め!!立場をわきまえず、ブラウンシュヴァイク公爵に向かって、なんたる発言をするか!!」
装甲擲弾兵総監
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