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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第五十四話 主人公たちが対面します。
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引っ込めるところだった。ラインハルトら帝国軍人は自由惑星同盟の公用語は勉強しており、ある程度は話すことができる。それは向こうも同じことらしく、やや詰まりがちながらもわかりやすい帝国語で話しかけてきた。
「こちらこそ失礼いたしました。」
軍人とは思えない顔立ちだな、とラインハルトは思ったが、むろん口には出さなかった。また、人は見かけによらないことを小さい頃からイルーナやアレーナにみっちりとおしえこまれていたから、目の前の軍人らしからぬ人物に対しても特に軽蔑の念を抱かなかった。何しろ目の前の相手は30前で将官になっているようなのだから。
「貴官は、自由惑星同盟側の出席者なのですか?」
将官といっても、まだなりたてのようなのだから、敬語など使う必要はないのだが、ラインハルトは相手側に対してはどんな人であれ最初はまず丁寧に話しかけようと決めていた。今回の事はラインハルト個人にとどまらない問題である。余計なことをして波風を立てることは好ましくないと思っていたのだった。
「ええ、そうです。本当は家でおとなしく寝ていたかったのですがねぇ。」
相手はそういって頭を掻いた。目の前に招待されている客側がいるのだというのに、面白いことをいう奴だとラインハルトは思ったし、内心では「怠け者め。」とも思っていた。それが知らず知らずのうちに言葉となって口から出ていた。
「ご存知かどうかはわかりませんが、遥か昔人類が地球にのみ生きていた時代においては、こんなことわざがあったそうですが。『働かざるもの食うべからず。』と。」
「確かにそうです。ですが、それは人間の働き方までを束縛したものではないと思いますよ。終始機械のように一定の動きをすることを求められる仕事もあれば、ある一点で全力を投入する働き方もある。私に言わせれば、職業によっては働き方を画一的に統一することはむしろ弊害だと思うのです。一例を上げれば、戦場に立つ軍人は――後方勤務等の事務方を除けばという前提ですが――戦場において全力を投じることができれば、後は別段どうでもいいと思うのです。」
「ほう?」
ラインハルトの眉が上がった。自分は平素その戦場において常に100%以上の力を発揮すべく日夜心身を鍛錬しているし、あらゆる蔵書などを読んで見識を広めるべく努力している。そう言ったことは駄目なのかとさりげなく尋ねてみた。
「いや、駄目というわけではありません。私自身はずぼらな人間なのでできませんが、心身を鍛錬し、見識を広めることは軍人はおろか、一社会人としても必要不可欠な行為だと思います。私自身は趣味と実益を兼ねて、歴史研究をしていますがね。ですが、私が先ほど申し上げたのはそういうことではなく、画一的に『仕事とはこういうものだ。軍人とはこうあらねばならない。』というステレオタイプを持つことは硬直的な思考を招いてしまうとい
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