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【WEB版】マッサージ師、魔界へ - 滅びゆく魔族へほんわかモミモミ -
第一章 開業
第10話 開業計画と物件下見
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のか。
「ほら、朝なんだから挨拶しろ」
「……お、おはようございます」
呼吸を整えて挨拶し、ちゃぶ台で正座した。
ルーカスも起こしてくれればいいのに……と内心で抗議しながら。
「おかあさまが朝の散歩をしようって言いだしてね。それでここによったんだよ」
「へー、そうなんですか。散歩はいつもしているので?」
「ううん。おかあさまはね。昨日マコトにまっさーじしてもらって今日すごい調子がいいから散歩に――」
「お前は余計なこと言わんでいい!」
カルラが魔王に口を塞がれてモゴモゴしている。
「マコト。この物件の資料だが、場所は悪くないな」
「あ、そうですか? ありがとうございます」
ちゃぶ台の上に物件資料と奴隷ノートが置きっぱなしだった。
「恐らくそこでやることになると思います」
「そうか、これなら魔王城にも近いし、呼びつけたらすぐに来られるな」
むぅ。やはりまた呼ばれるのか。
まあそれは置いておくとして、魔王がマッサージの効果を認めてくれている雰囲気はある。
これは開業するにあたり大きな追い風となるだろう。
「さて、わたしはここまで歩いてきたんでな。足が少しだるくなった」
「それは朝から大変でしたね」
「足がだるくなった」
「お疲れ様です」
「だるくなった」
「はい」
「殺すぞ」
「申し訳ございません。ぜひやらせてください」
魔王が左右の手を挙げようとしたので、夢が正夢になるのを防ぐために施術することにした。
「やって欲しいならやって欲しいって言いましょうよ……」
「だまれ。やるならさっさとやれ」
「あ、はい」
「おかあさまはね。あんまり素直じゃ――」
「カルラもさっきからうるさいぞ。だまれ」
魔王は一通りキレると、ぼくが寝ていた布団の上にうつ伏せになった。
というか、魔王城からここまではそんなに遠くないと思うのだが。
まあ仕方ない。やらせてもらうか。
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